オーストリア外務省「EU同様、オーストリアもクリミア併合を非難している」

ロシアによるクリミア違法併合から5年。オーストリア外務省は、これを国際法への深刻な違反として非難するとともに、本件に関する欧州連合(EU)の立場を完全に支持していると発表した。

18日、オーストリア外務省が公式のフェイスブック・アカウントにて発表した。

発表には、「今日、クリミア違法併合が5年を迎える。オーストリアは、EUの立場を支持しており、深刻な国際法違反としてクリミア違法併合を非難している」と書かれている。また、発表には「クリミアはウクライナである」という意味のハッシュタグ「#crimeaisukraine」が付記されている。

また、オーストリア外務省は、モゲリーニEU上級委員によるEUを代表する宣言を拡散した。同宣言は、EUはウクライナの主権と領土一体性を引き続き支持しているとともに、ロシアによる国際法違反を非難し続けるとあり、また、国連総会のウクライナ領土一体性決議(第68/262)にのっとったクリミア併合不承認政策を審議することが呼びかける内容となっている。

2014年3月16日、ロシア軍により占領されたクリミアにおいて、いわゆる「住民投票」が行われた。投票用紙に書かれていた選択肢には、「クリミアのロシア連邦構成としてのロシアとの再統合」と「1992年クリミア憲法の効力回復」の2択しかなかった。クリミア・タタール民族代表機関は、この「住民投票」の実際の投票率は30%未満であり、ロシアとの「再統合」に賛成したのはそのうちの50%程度に過ぎなかったことを伝えている。