米・EU、露に対し、クリミア・タタール人のベキロフさんの解放を呼びかけ

在ウクライナ米国大使館は、ロシアに対して、クリミア・タタール人活動家のエデム・ベキロフさんをはじめとする、ウクライナの政治囚を解放するよう呼びかけた。

20日、同大使館がツイッター上にメッセージを公開した。

メッセージには、「私たちは、ロシアに対して、エデム・ベキロフさんの解放を呼びかける。彼の健康は、非常に困難な状態にあるが、医療がほどこされていない。私たちは、不正義に投獄されているウクライナの政治囚港ともにある。ロシアに対して彼らを速やかに解放するよう呼びかける」と書かれている。

また、同日、コシヤンチッチEU報道官もツイッター上でベキロフさんの解放を求めるメッセージを発表した。

同報道官のツイートには、「私たちは、ロシア政権が拘束しているクリミア・タタール人活動家のエデム・ベキロフさんの即時解放を期待している」と書かれている。

これまでの報道では、12月12日、(へルソン州)チョンハルからクリミアへの入域の際、へルソン州ノヴォオレクシーウカ在住のウクライナ国民、クリミア・タタール人のエデム・ベキロフさんがロシア連邦保安庁(FSB)に拘束されていた。ベキロフさんはクリミアに暮らす78歳の母親と親族に会うためにクリミアを訪れるところだった。ベキロフさんは、第1グループの障がいを持っており、2018年1月には冠動脈バイパス手術をしており、その際、4か所の血管が繋がれたとのこと。拘束の際にベキロフさんが持っていた薬の入ったリュックサックが押収されており、以降ベキロフさんには適切な医療行為が与えられていない。

12月13日、被占領地クリミアの「裁判所」は、ベキロフさんを拘置所に2月11日まで逮捕する判決を下した。罪状は、14キログラムの弾薬や武器を保有・譲渡だと言い渡された。なお、「裁判」時には、ベキロフさんは2回にわたり体調が悪化し、救急車で病院に運ばれており、病院では血糖値と血圧の低下だと診断されている。

ベキロフさんの弁護をするアレクセイ・ラジンさんは、シンフェローポリ市拘置所での逮捕は、拷問的であり、死に至る恐れもあると警告している。