ウクライナ国営ナフトガス社がデフォルト

ウクライナ国営ガス企業「ナフトガス」社は、26日の期限までにユーロ債の支払いを履行できないと発表した。

26日、ナフトガス・ウクライナ社広報室がテレグラム・チャンネルで発表した

ナフトガス社は、7月26日に同社のユーロ債の支払い期限を迎えたと伝えた。

また同社は、これに先立ち、7月21日、ウクライナ閣僚会議(内閣)が同社幹部に対して、本件に関する法律行為の実行は閣僚会議の同意を得た上でのみ行うように義務付けたと指摘した。同社は、同義務に従い、閣僚会議に対して、同社口座の支払いに十分な残額と、ユーロ債によるデフォルトの際のナフトガス社と国家にとっての被害について説明していたと伝えた。しかし、同社は、閣僚会議がナフトガス社幹部に対して、ユーロ債債権者に対して必要な支払いの義務を履行する許可を出さなかったと指摘している。

その上で同社は、「これによって、政府はユーロ債によるナフトガス・ウクライナ社のデフォルトに進んだことになる。ユーロ債の義務の不履行は、実質的に、ナフトガス社から国際資本市場へのアクセスを奪うものであり、閣僚会議は、支払いを禁止することにより、実質的に、2022/2023年の暖房シーズン到来のための天然ガス輸入のために不可欠な資金の調達の完全な責任を負ったことになる」と主張した。

これに先立ち、ウクライナ閣僚会議は、ナフトガス・ウクライナ社に対して、同社のユーロ債発行者であるコンドール・ファイナンス社との基本合意の履行に関するあらゆる行動を政府と同意することを義務付けていた。ナフトガス社は、コンドール・ファイナンス社を通じて、自らのユーロ債保有者に対して、一部債券の支払いの2年間凍結を提案していた。