ロシア、今年と来年で計60万人の兵士をさらに動員する計画=ウクライナ情報機関

ウクライナの情報機関は27日、ロシアは2026〜2027年に追加動員を実施する計画を進めており、今年30万人、来年さらに30万人の兵力を確保することを見込んでいると報告している。

ウクライナ大統領府が国防省情報総局と対外情報庁のデータにもとづき公表した

報告には、「ウクライナは、ロシア参謀本部が今年と来年の指定された期限における60万人の追加動員の選択肢をすでに準備したとの情報を有している。何よりもまず、ウクライナ人に対して戦っている大規模部隊や部隊、現在編成中のロシア軍分隊を補充することを計画している」と書かれている。

また大統領府は、ロシアの政治首脳陣は、侵略国が戦争において主導権を喪失したことや、前線での兵員の損耗水準が継続的に増大していること、地方における志願兵の募集テンポの著しい鈍化への対応として、追加動員の実施を検討していると説明している。

ウクライナの情報機関のデータによると、2026年1〜7月におけるロシアの兵員損耗は約24万人で、そのうち少なくとも14万人は不可逆的な損失だったという。同時に、この間に契約によりロシア占領軍に加わったのは、それを下回る23万2000人だったという。

発表にはまた、ロシアの追加動員の準備と犯罪要素の契約への誘致(編集注:刑務所の受刑者や前科者を軍の契約兵として入隊させる取り組み)の一環で、関連するロシアの立法と諸規則の修正プロセスが開始されており、軍役登録へのコントロールが大幅に強化され、ロシアの刑務所や収容所で服役中の者の追加募集メカニズムが創設されており、追加の強制措置が開発されていると報告されている。

発表にはさらに、ロシア占領軍での軍務に誘致される受刑者のカテゴリーに、ロシア刑法の11の条項に基づく前科が残っている者が追加されたとある。その中には、毒物、放射性物質、爆発物、兵器、麻薬物質などの密輸、ギャング行為と犯罪集団の組織または参加、違法移民の組織、燃料・エネルギー関連施設の安全要件違反、核・放射性物質の違法取扱・盗難・要求などが含まれるという。

ロシア首脳陣は、刑務所・収容所で服役中の女性のうち、人数が多いカテゴリーへの動員または契約プロセスの拡大も承認したとある。

また、動員による勤務のために職員を派遣するための法執行機関(内務省、連邦司法執務庁、連邦刑執行庁、捜査委員会など)への割当枠の決定の準備も続いているという。

その他、動員する者の訓練水準と、想定される「生存期間」に応じて、彼らの準備期間は15〜60日間続く可能性があるという。また、動員された者の一部は、ベラルーシの演習場で準備が行われる可能性もあると説明されている。

さらに報告には、ロシア首脳陣は、都市や地方のより厳格な戒厳令体制への移行によるあり得る否定的な社会的・経済的影響に向けて、力を用いた対応策が準備されてと書かれている。

ロシア内部の文書では、追加動員は、地方で戦争に対する不満が大幅に増大していることや(不満の指標は69%に達しているという)、それに伴う自発的に契約を締結することを望む者の減少していることから、その必要性が説明されているという。

契約締結希望者の減少は、オリョール州、ウラジーミル州、ダゲスタンで最も顕著に生じていると報告されている。クルガン州では今年初め以降、(編集注:兵力補充の)月間計画が57〜69%という水準で履行されており、ヴォルゴグラード州では2025年と比較して、潜在的志願兵の数が40%減少したという。そして、他の多くのロシアの地方でも、指標がさらに低下する傾向が確認されているとある。

長期間にわたりロシア軍での勤務と戦争への参加に向けた契約締結の主な基盤であったのは、債務者、受刑者、前科者、移民などのカテゴリーの人物だったが、これが2025年と比較して、一部の地方で30〜40%減少したという。さらに報告には、ロシアの多数の大学における学生を募集するキャンペーンは、失敗したと書かれている。

そしてロシア首脳陣は、地方当局の個人的責任を強化し、法執行機関の権限を拡大することを計画しているとある。

すでに動員通知の電子交付システムが導入されており、ロシア国外への出国禁止、ローン取得や不動産売買の禁止、運転免許の取消、銀行口座の資金凍結などの強制措置の拡大の案が策定されているという。企業では、動員作業・軍役担当部署が拡充されているという。2026年7月末時点では、オンライン求人サイトで、企業の動員部門の補充に向けた2500件以上の新たな求人の掲載がすでに確認されているとある。

その上で、ウクライナ大統領府は、ロシアの首脳プーチン氏が動員に関する決定を下すのは、今年9月18〜20日に予定されているロシア国家下院「選挙」の実施後となる可能性が最も大きいと推測している。

写真:偽情報対策センター