チェコ軍参謀総長、NATOにとってのロシア・ウクライナ戦争の教訓を説明

チェコ共和国のカレル・ジェフカ軍参謀総長は、ロシアによる対ウクライナ全面侵略は、結果的に西側諸国を目覚めさせる「警鐘」となったとし、北大西洋条約機構(NATO)に、この戦争の教訓を踏まえた戦略の迅速な変更を強いることとなったと指摘した。

ジェフカ・チェコ軍参謀総長がウクルインフォルムとのインタビューで発言した(リンク先はウクライナ語)。

ジェフカ氏は、「2022年の全面侵攻が全てを変えた。戦争は(それ以前から)しばらく続いていたが、その侵攻はNATO、EU、そして西側諸国にとって、真に機能する最新の警鐘となった。クリミア(占領)の時は、目覚まし時計は鳴らなかったのだ」と指摘した。

また同氏は、NATO諸国の軍隊は同盟による国外での危機対応作戦の時代に構築されたものだと説明した。そして同氏は、現在は集団的抑止・防衛の時代であり、この転換は脅威認識が変化したために起こったと述べた。

同氏はそして、チェコ国内においては、それは具体的に国家安全保障・国防の新戦略の採択に反映されていると指摘した。また、新戦略は軍と社会全体に対し、核兵器を保有し得る、技術的に進んだ敵との、大規模で高烈度の紛争に備えるという課題を課していると伝えた。

さらに同氏は、「本質的には、その点で私たちにとって最も直接的かつ差し迫った脅威であるロシアとの戦争の可能性に備えなければならない、ということが記述されている」と指摘した。

その他、ロシアによる対ウクライナ侵攻からの国家レベルの戦略的教訓として、同氏は、戦争は軍人だけの問題ではなく、社会全体が強靭でなければならないということを挙げた。

同氏は加えて、もう1つの重要な教訓として、エネルギー、テクノロジー、その他の分野における戦略的依存の危険性を指し示しているとし、いかにして脅迫の対象にならないか、慎重に検討する必要があると発言した。

同氏はまた、さらなる教訓の1つとして、軍の作戦能力とは質と量の組み合わせであり、量が意味を持つということだと指摘した。その点で、人的資源に関しては、同氏は、十分な予備役を生み出すシステムと、それらの活用を可能にする法的基盤が必要だということだと説明した。

そして同氏は、装備に関しては、供給の安全性と防衛産業の重要性が教訓だと述べた。

同氏はまた、戦術レベルにおいては、意思決定の時間が短縮されていることが示されたとし、これにより明らかに、人工知能(AI)などの新技術のさらなる活用や、膨大なデータを処理する能力が必要になっていくとの見方を示した。

さらなる教訓として、同氏は、無人機の広範な使用を挙げ、将来的には自律型システムの導入もあるかもしれないと述べた。

また同氏は、適応能力が戦闘力の不可欠な一部となったと強調し、然るべく組織された機動、火力、防護、指揮統制、および情報システムを持つだけでは不十分であり、絶えず適応し続ける能力も備えていなければならないと説明した。同氏は、これには産業界との円滑な協力や、調達、研究、開発プロセスにおける変革も求められると述べた。