ドイツ、ウクライナに「パトリオット」を5基提供へ
ドイツのピストリウス国防相は21日、ウクライナの防空強化のために、同国に防空システム「パトリオット」5基と防空システム「ゲパルト」用の弾薬を提供し、さらにウクライナの攻撃能力を支援するためにウクライナ製長距離無人航空機の生産に資金拠出を行うと発表した。
ピストリウス国防相が、同日オンラインで開催されているウクライナ防衛問題コンタクト・グループ会合で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ピストリウス氏は、「私は、先週ワシントンを訪問した際、ヘグセット米国防長官と、ドイツができるだけ迅速に喫緊に必要な『パトリオット』システムを5基提供することで合意した」と発言した。
また同氏は、このプロセスを組織するために、パートナーたちは今後数日間「緊密かつ相互信頼の精神で」行動を調整していくと述べた。
同氏はそして、「NATO欧州軍司令官に対し、この成功裡の調整への支援にもう感謝したい」と述べた。さらに同氏は、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーがこのプロセスに大きく貢献したとして、感謝の意を表した。その際同氏は、「イニシアティブの開始からわずか数週間で、私たちは昨年の成功を著しく上回るかもしれない兆候がすでにある」と述べた。
さらに同氏は、ドイツは英国とともに「ウクライナの空を防衛するため、防空システム『ゲパルト』用の35ミリ口径弾薬22万発を、ドイツの資金で短期間のうちに」提供すると伝えた。
同氏は加えて、ドイツはウクライナ軍の攻撃努力を支援し、ロシアの航空能力を弱体化させる意図があると強調した。そして同氏は、「正にそのために、私たちはウクライナ製の長射程無人機を包括的に調達する資金を提供している。それらのシステムはすでに戦場でその価値を証明している。それらは、ウクライナやその町、インフラに脅威を与えるより前に、地上のロシアの航空機、無人機、ミサイルを破壊している」と強調した。
同氏はそして、「ドイツが資金を提供する最初のシステムは、今後数日中にウクライナ軍に届けられ、すぐに使用可能になるだろう」と述べた。また同氏は、「私たちは、追加投資を行い、ドイツとウクライナの防衛産業間の緊密な技術協力を行うことで、その能力をさらに強化していこうと思っている」と発言した。
その上で同氏は、「これはプーチン氏への明確なメッセージだ。戦争を長引かせれば、それはますます高くつくことになる。ウクライナはプーチンの戦争機構に対して成功裏に対抗し続け、日々それを弱体化させるだろう。私たちの義務は、その意味でウクライナの友人たちを積極的に支援していくことだ」と強調した。同氏は、プーチンが長期的に勝利すると考えているのであれば、それは間違いだと指摘した。
同氏はそして、「私たちは一緒に協力して彼の戦争機構を止めなければならない」と強調した。
なお、21日、ウクライナ防衛問題コンタクトグループのオンライン会合が開かれている。