ゼレンシキー宇大統領、NATO事務総長に長射程武器や航空機供与に向けた支援要請

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ウクライナのゼレンシキー大統領は20日、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長の同日のキーウ訪問はNATOウクライナ関係の新たな章を始める準備がNATO側にあることの印だとして歓迎した。

ゼレンシキー大統領がストルテンベルグ事務総長との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「NATO事務総長のこの訪問は、全面戦争期間中初めてのものであり、私たちはそれを、NATOにウクライナとの関係で新たな章、野心的決定の章を始める準備があることを示す印として解釈している」と発言した。

ゼレンシキー氏はまた、ストルテンベルグ氏がキーウ州のブチャ視察から訪問を開始したことを指摘した。

また同氏は、「ロシアが私たちの大地にもたらしたそのような恐ろしい破壊、喪失、死からその他の国や人々を守れるのはウクライナの勝利のみだということを欧州全体と世界が明確に理解せねばならない」と強調した。

同氏はさらに、ストルテンベルグ氏との協議の際に、21日に開かれるウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合(ラムシュタイン会合)や、パートナー国から期待される決定につき議論したと伝えた。同氏は、「何よりも、私たちのアクティブな行動への武力支援に関係することだ。私たちの戦士が前線で前へ進めれば進めるほど、ウクライナと全欧州にて、最も重要な平和が戻ってくるのが早くなる」と発言した。

その際同氏は、防衛支援において複数のパートナー国が抑制的であることについても協議したとし、「私は、NATO事務総長に対して、長射程武器、最新航空機、火砲、装甲車の私たちの国への供与に関するパートナーたちの抑制的態度を克服するのを手伝って欲しいと要請した。関連決定へのブレーキは、平和のために失われる時間であり、防衛品の必要な数を受け取れていない私たちの戦士たちの命である」と強調した。

その他同氏は、ビルニュスにて開催されるNATO首脳会談についても協議したとし、「私は、その首脳会談への招待に感謝している。しかし、大切なことは、ウクライナが(別の)然るべき招待も受け取ることだ。ウクライナをNATOに招待するという政治的決定を採択するのを妨げる客観的な障害は一切ない。NATO加盟国の大半の人々、また大半のウクライナ人が、私たちの国のNATO加盟を支持している今こそ、然るべき決定採択の時なのだ」と発言した。同氏はまた、ウクライナのいない欧州大西洋空間の安全保障を想像することはもはや不可能だとも指摘した。

同氏はまた、ウクライナはビルニュス首脳会談から、NATO加盟に関する現実的かつ具体的な方策を期待していると述べ、「私たちは、ウクライナがNATOに加盟することになるということをとても理解したいと思っている。私たちは、事務総長とそのことについて話し始めた」と発言した。また、同氏は、NATO加盟国による武器支援は高く評価しているが、いつウクライナがNATOに加盟できるのかを知りたいと思っていると発言した。

同時に同氏は、ウクライナはNATOへの完全統合の途中でも安全の保証が必要だと述べ、その問題もまたストルテンベルグ氏と協議したと伝えた。

同氏は、「私は、その安全保証は絶対に何の代わりにもならないし、NATOのウクライナ加盟を遅らせることはないと強調している。今の所、決定の実現が続いており、安全はすでに必要だ。歴史が証明しているように、それは私たちの国だけでなく、欧州の皆にとって、自由世界全体にとって必要なのだ。安全保障面の不確実性が侵略国の幻想を煽ったのだ。よって、安全保障面の確実性がウクライナの人々やその他の自由な民への新たな侵略の再来に対する理想的な防衛となる」と発言した。

加えて同氏は、ウクライナはビルニュスNATO首脳会談において、然るべき安全保証パッケージが確定されることを望んでいるとも発言した。

なお、20日、ストルテンベルグNATO事務総長がキーウを電撃訪問した。ストルテンベルグ事務総長は、ウクライナの欧州大西洋願望への支持を伝え、ウクライナのNATO基準移行を支援する長期的イニシアティブにつき言及した