三者グループ、ウクライナ東部停戦の必要性に同意

東部情勢

ウクライナ東部の諸問題解決協議を行う、ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)から構成される三者コンタクト・グループ(TCG)のウクライナ代表団は、22日のTCG会合にて、全ての紛争当事者が停戦体制回復の必要性に関する共通理解に達成したと報告した。

TCGウクライナ代表団がテレグラム・チャンネルにて報告した

発表には、「今日、12月22日、今年最後のTCG会合が開催された。その会合は、ドンバス情勢のあり得る沈静化と和平プロセスの再開に関する抑制的な楽観的気分を抱かせるものだった。会合にて、2020年7月22日に合意された関連方策内での停戦行動の回復の必要性に関する共通理解が達成されたのだ。それは、OSCE代表者によっても証明されている」と書かれている。

TCGウクライナ代表団の第一副代表代理を務めるアンドリー・コスチン氏は、「久しぶりに、ドネツィク・ルハンシク両州コンタクト・ラインの停戦を保障する真の可能性が感じられている。ウクライナ側にはそれを行う準備が完全にある。重要なことは、あちら側にもその行為へ向けた準備があることを、私たちが目にしたことだ」と強調した。

ウクライナ代表団は、今回の結果は人々がまもなく新年・クリスマスといった祝日を迎える時期だからこそ、特に重要だと指摘した。

さらに同代表団は、今後もあらゆるフォーマットにて、被拘束者解放、通過検問地点開通、コンタクト・ラインの両側に暮らすウクライナ国民全員の利益に基づいたその他の合意の実現確保に向けて作業を続けていくと伝えた。

また、本件につき、アンドリー・イェルマーク・ウクライナ大統領府長官は、フェイスブック・アカウントにて、「ウクライナ東部沈静化への一歩だ」とコメントした

イェルマーク氏は、「停戦の完全維持への回帰に向けた私たちの何か月にも及ぶ努力が実を結んだ。今日のTCG会合の際に、全ての当事者が、2020年7月22日付停戦体制の強化方策に関する合意を断固として維持する意向を表明したのだ」と書き込んだ。

同氏は、本件はウクライナ東部の沈静化への一歩だとし、「私たちは、今回は停戦が強靭なものとなり、ウクライナ防衛者と民間人の命を守ることに役立つことを期待している。来たるクリスマスと新年のお祝いは平和なものとなる。今度こそドンバスを静寂が覆いますように」と強調した。