ウクライナ汚職捜査機関、ステファニシナ前駐米大使の関与する不正蓄財容疑の詳細を発表

ウクライナの国家汚職対策局(NABU)と特別汚職対策検察(SAP)は6日、ステファニシナ元副首相兼司法相・前駐米大使に対し、1390万フリヴニャ(約4900万円)の不正蓄財及び資産の虚偽申告の容疑を通知したことを発表した。

NABU広報室が公表した

NABUは、「1390万フリヴニャの不正蓄財 元副首相に容疑(編集注:を通知)」と発表した。

捜査により、同氏の所有下に住宅団地「ファイナ・タウン」内の2戸の物件(友人の名義で登録)が存在し、その価値が約1100万フリヴニャであることが判明した。

NABUは、「また、容疑者の使用できるものには、異なる時期に近親者名義で登録された資産が存在していた。具体的には、首都のビジネス・クラスの住宅団地『リヴィウシカ・プロシチャ』内の物件1戸(母親の名義で登録)、同住宅団地内の駐車場1区画及び複数の非住宅用施設(父親の名義で登録)、乗用車『メルセデス・ベンツGLC220d』(部下の名義で登録)である。同高官はこれらの財産に関する情報を申告していなかった」と伝えた。

また、容疑者はこれらに加え、キーウ近郊の推定価格55万ドルの住宅購入に向けた交渉を行っていたと指摘されている。

NABUは、「計画では、25万ドルが現金で支払われ、残額は上記の『ファイナ・タウン』内の物件2戸を売主に譲渡することで支払われる予定であった。しかし、同高官は、国外での外交職への任命が理由と見られるが、契約を断念した。容疑者の公式収入では、このような資産を購入することは不可能であった」と報告した。その際NABUは、2024年初頭から2025年半ばまでの期間に、同氏が約370万フリヴニャを収入として得ていたと指摘し、「それに対し、同氏の銀行口座からのみで推定420万フリヴニャが支出されていた」と伝えた。

なお、ウクライナの高等反汚職裁判所は6日、前駐米ウクライナ大使であり、不正蓄財容疑などが通知されたステファニシナ被告の未決囚予防措置として、600万フリヴニャの保釈金を設定していた。

これに先立ち、2025年7月16日、SAPは、ステファニシナ氏が関与する調査報道で提示された事実を検証する刑事手続きを登録したと発表した。

ゼレンシキー大統領は、今年8月3日、ステファニシナ氏を駐米ウクライナ大使の職から解任していた。ステファニシナ氏はそれ以前、欧州・欧州大西洋統合担当副首相の職に就いていた。

ウクラインシカ・プラウダによる調査報道では、国家汚職・犯罪獲得資産摘発・捜査・管理庁(ARMA)がキーウの労働組合会館を管理する企業を指名した際、その企業がステファニシナ氏の元夫と関係している可能性があると報じていた。

ステファニシナ氏は、自身は元夫の活動には関与していないと主張していた。

写真:農業政策・食料省