フリステンコ容疑者の親族自宅から、汚職事件の容疑者に関する資料発見=ウクライナ検察

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ウクライナ検事総局は22日、前日容疑が通知されたフェージル・フリステンコ最高会議(国会)議員の親族が居住する住宅で、法執行機関が家宅捜索中に、国家汚職対策局(NABU)が捜査中の事件の捜査対象者に関する秘密捜査の資料を押収したと発表した。

検事総局広報室が伝えた

発表には、検事総局とSBUが共同で、NABUの活動に関する機密情報の新たな漏洩事実を文書で確認したと書かれている。

検事総局は、フリステンコ議員の国家反逆罪容疑に関する捜査の一環として、現在同議員の親族が居住している住宅への家宅捜索中に、NABUが捜査中の刑事事件の捜査対象者に関する秘密捜査の資料、および局の捜査員職候補者の履歴書が数十通押収されたと伝えている。これらの資料の中にはNABUの現職および元職員の個人データの入った記録媒体も含まれていたという。

フリステンコ議員の親族の自宅で見つかったとされるNABU事件の容疑者に関する資料 写真:検事総室提供

これに先立ち、SBU関係者が同日、SBUと検事総局は、NABUへの「ロシアの影響力を排除」する特殊作戦を実施していると伝えていた。またSBUは、現職最高会議(国会)議員であるフェージル・フリステンコ氏に、国家反逆罪の容疑を通知したとも発表していた。SBUは、フリステンコ氏はロシア連邦保安庁(FSB)のトップエージェントだと主張している。

同時に、特別汚職対策検察(SAP)は21日、ウクライナの保安庁(SBU)がSAPのもとで、国家機密法遵守の調査を行ったと報告した。SAPは、今回の措置は、現在NABUとSAPが捜査している多くの刑事事件における秘密裏の捜査活動に関する情報の漏洩に繋がるおそれがあるとの見方を示している

SBUは、SAPの家宅捜査時に、SBU職員が秘密の捜査情報にアクセスしたとする指摘を否定。NABUもまた、SBUによる主張に反論している

G7大使ウクライナ・サポート・グループは21日、SBUがNABUを対象として、ロシアとの繋がりに関する捜査を発表したことにつき、深刻な懸念を表明していた