イラン、撃墜ウクライナ機のブラックボックス解析データを公開

イランにて、本年1月8日に同国首都テヘラン近くで撃墜されたウクライナ国際航空旅客機の飛行状況などが記録されたブラックボックスの解析データが公開された。

23日、イランのポータルサイト「タスニム」が報じた

ブラックボックスは、同日6時14分(現地時間)、一発目のミサイルが機体に当たったことによって記録を停止している。ただし、一発目のミサイル爆発ではエンジンは即時には停止しておらず、ブラックボックスはその後19秒間にわたり飛行機操縦室内の音を記録している。記録からは、3名の操縦士(飛行インストラクター含む)が引き続き飛行機の操縦を試みていたことがわかる。3名の会話によれば、電流の問題が生じたことから、飛行インストラクターが予備の電源にスイッチを入れるよう指示を出している。

他方、爆発から19秒後に操縦室での記録が途絶えており、一発目のミサイル爆発後の25秒後に着弾した二発目のミサイルの影響については、分析が不可能となっている。

なお、ウクライナ国際航空PS752便は、2020年1月8日にイラン首都テヘラン近くで撃墜された。乗客・乗員計176名全員が死亡。数日後、イラン政権が誤射にて同機を撃墜したと発表した。

イランは、同機ブラックボックスを仏側に渡し、7月23日、フランス航空事故調査局(BEA)がその解析を終えていた