保安庁、「DPR」関係者拘束 露情報機関職員

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保安庁(SBU)は7日、キーウ(キエフ)市内にて、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の非常勤職員であり、過去に武装集団「DPR」幹部の監視役を担っていたウクライナ国民を拘束した。

SBU広報室が発表した

発表には、「SBUは、キーウ市にて、K氏を拘束した。この人物は、2014年から2020年にかけて、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)の指示によりいわゆる『DPR』幹部の監視機能を担っていた人物の一人である」と書かれている。

SBUは、今回拘束したのはロシア特殊機関の非常勤職員であり、いわゆる「DPR情報局」やテロ組織「DPR」のその他の部隊の創設に積極的に関わった人物だと伝えた。

この人物に対しては、ウクライナ刑法典第258-3条1項(テログループ・テロ組織創設)容疑が準備されており、近々本人に伝達されると伝えられた。

SBUはまた、今回拘束したK氏が、GRUと露連邦保安庁(FSB)の間における、「DPR幹部」に関する機関間対立の詳細について述べている際の通話記録を有していると発表している。

発表には、「記録では、発言者達が、会話の中で、FSBのアレクサンドル・ボルトニコフ長官とアンドレイ・ブルラカ副長官、セルゲイ・スミルノフ副長官、ウラジスラフ・スルコフ露大統領補佐官、オレクサンドル・ザハルチェンコ『DPR』首長、アレクサンドル・ボロダイらの名前に言及している」と書かれている。

また、SBUは、この通話記録の中で重要なのは、K氏がセルゲイ・ドゥビンスキー(GRU少将、ニックネーム「フムーリー」)とレオニード・ハルチェンコ(ニックネーム「クロート」)と話していることだとしつつ、ドゥビンスキー氏とハルチェンコ氏は、2014年7月のマレーシア機MH17撃墜事件の容疑者であり、国際指名手配対象となっている人物であることを喚起した。

なお、ウクルインフォルムのハーグ特派員が検事総局に問い合わせたところ、検事総局も今回の情報を認めた。

検事総局は、「検事総局キーウ市武力紛争下犯罪局の検察官の手続管理の下、ドネツィク州ロシア連邦占領政権『情報局』創設に積極的に参加したウクライナ国民を拘束した。この『局』の幹部と代表者たちは、298名が死亡したマレーシア航空ボーイング777旅客機MH17撃墜に直接関与している」と伝えた。

検事総局は、8日中に同人物の未決囚予防措置が選択されると伝えた。