シートニク国家汚職対策局長官、現在の特別汚職対策検察は保安庁幹部への容疑に同意しないだろうと発言

アルテム・シートニク国家汚職対策局長官(NABU)は、同局はパウロ・デムチナ保安庁(SBU)第一次官への容疑を固めているが、現在の特別汚職対策検察(SAP)の幹部は同容疑の伝達に必要な同意をしないであろうと発言した。

7日、シートニクNABU長官が「国際汚職対策の日」会議において、ウクルインフォルムにコメントした。

シートニク長官は、「NABU捜査官は、集めた証拠は(デムチナSBU第一次官への)容疑伝達を行うに十分であるとの決定を採択し、容疑案をSAPに送付した。すると、情報がSAPから『漏れた』。司法的観点では、容疑案に問題点はなかった。同容疑案が(SAPにより)署名されるか否か。私は、現在のSAP幹部は署名しないと確信している」と発言した(編集注:NABUが捜査を行い、容疑案を作り、SAPがその容疑案に対し法的観点から精査し同意することで、NABUが容疑内容を容疑者に伝達し、その後裁判所に起訴できるようになる)。

同長官は、デムチナSBU第一次官への容疑に関する案は、SAPからNABUに一切の具体的問題点の指摘のないまま戻されたことを喚起し、「あれは政治的な決定である」との確信を述べた。

さらに、同長官は、デムチナ第一次官がNABUの同第一次官に関する刑事捜査の情報へのアクセスを試みていたことを明らかにした。

他方で、マクシム・フリシチュークSAP第一次官は、ウクルインフォルムに対して、SBU第一次官案件捜査は継続しているとコメントした。同第一次官は、「現在私たちが行っている操作内容については話すことは出来ないが、現時点でも裁判前捜査が継続している。捜査官が提示された問題の排除指示を履行しているところである」と発言した。

これまでの報道では、2018年9月13日、NABUがパウロ・デムチナ保安庁第一次官が376万フリヴニャの違法蓄財の容疑案を準備していることが明らかになった。

同日、デムチナSBU第一次官が、検事総局に対して、NABU職員への刑事捜査を実施するよう声明を送付したことが判明した。また、デムチナ第一次官は、裁判所に対して、シートニクNABU長官を名誉と尊厳の保護に関連した起訴状を提出していた。