クリミア・タタール民族代表機関代表、ケルチの爆発事件につき「タタール人の痕跡」との報道に懸念

ケルチの悲劇に関して、ロシアの複数のマスメディアが「タタール人の痕跡」が見られると報道したことは、占領政権がクリミア・タタール民族に対して新たな弾圧を準備している可能性を示している。

17日、クリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」代表の声明として、レファト・ジュバロフ・メジュリス代表が自らのフェイスブックに公開した。

声明には、「『レンタ.ru』が報じた今回の悲劇の『タタール人の跡』という表現は、多くの他のロシアのマスメディアに瞬時にキャリーされた。これは、ロシ占領者が一時的被占領下クリミアのクリミア・タタール民族対して、新たな弾圧・迫害を開始する準備があることを話せるようにするものである」とある。

また、同発表には、ロシア政府のコントロール下にある「レンタ.ru」は「治安機関」や「目撃者」の発言をもとに、あたかも「ケルチ工科大学の爆発に関与した疑いのある人物は、23歳ぐらいの風貌で、タタール人に似ていた」、「男性は銃撃を行い、負傷者にとどめを刺し、その後治安機関に撃たれた」などという情報を拙速に拡散したと報告した。

そして、声明には、事件発生後から数時間たって初めて、ロシア捜査委員会が事件を起こした18歳の男性の名前、ウラジスラフ・ロスリャコフを発表したとある。

また、チュバロフ・メジュリス代表は、被害者の親族・近親者への哀悼を表明した。

また、チュバロフ代表は、事件の被害の責任はクリミアを占領しているロシアの占領政権とロシア政権にあるとの考えを示した。

これまでにウクルインフォルムが報じたように、10月17日、ケルチ市の工科大学において、正体不明の物質による爆発と銃撃が起き、その結果、最新情報では、19名が死亡し、50名近くが負傷した。