ウクライナ情報機関、被占領下クリミアの防空システムを攻撃

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ウクライナ国防省情報総局の特殊部隊「プリマリ」は8月31日、2014年からロシアによる占領の続くウクライナ南部クリミアにて、ロシア軍のレーダー「ウチョスT」、電波望遠鏡「RT70」、複合体「グロナス」、レーダー「MR10M1 ミースM1」、防空システム「S400」のレーダー「96L6AP」を攻撃したと報告した。

情報総局広報室が伝えた

報告には、「急襲し、焼き払った。情報総局の『プリマリ』がクリミアにて、占領軍の複数の重要目標をまた破壊した」と書かれている。

これにつき、プレテンチューク宇海軍報道官は9月1日、テレビ番組出演時に、情報総局の無人機によるクリミアの防空施設に対する最近の攻撃は、敵の多層的防衛に重要な役割を果たしていると述べた。

プレテンチューク氏は、「一時的被占領下クリミアにおける(編集注:ロシア防空の)恒常的な移動、階層の維持、かなりの高密度は、当然ながら、偶然のものではない。そこでの目的は、いわゆるクリミア橋と、占領者が全面侵攻の期間にかなり大規模に配置したクリミアの軍事インフラ全体の防衛である。また、それはノヴォロシースクへのルートも防衛している。さらには、多くの攻撃手段がクリミア領内を通る可能性もある。(編集注:ウクライナ側にとっては)その密度を希釈することが、第一の課題となる。なぜなら、防空が密集している間は、他の任務を遂行することはかなり困難だからだ。ロシアは常にこれらの損失を補おうとしている。しかし、それらを補うことは、少なくとも多くの費用がかかるし、非常に困難であることは言うまでもない」と説明した。

また同氏は、攻撃された標的の内、特に価値があり、珍しいものとして、衛星管制用電波望遠鏡を挙げた。

同氏はその際、「電波望遠鏡は全くもってユニークだ。その施設は、ソ連時代に衛星群の管制のために作られたものだ。そこには、状況を把握するための電波探知手段もある。いずれにせよ、敵の施設への道を切り拓きたいなら、当然、防空システムからとなるわけだ」と指摘した。