ロシア軍、キーウをミサイルと無人機で大規模攻撃 死者10名
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、27日夜から28日朝にかけて同国首都キーウを自爆型無人機とミサイルで大規模攻撃を行った。現時点までに、死者が10名出ていることがわかっている。
トカチェンコ・キーウ市軍行政府長官がテレグラム・チャンネルで伝えた。
トカチェンコ氏は、「被害者は48名に上った。その内10名が死者だ」と書き込んだ。
同時に、国家非常事態庁は、テレグラム・チャンネルで、死者8名、内児童1名、負傷者など被害者45名と報告している。
キーウ市内ダルニツィキー地区のロシア攻撃による被害 写真:キリロ・チュボチン/ウクルインフォルム
キーウ市内ドニプロウシキー地区のロシア攻撃による被害 写真:キリロ・チュボチン/ウクルインフォルム
ゼレンシキー宇大統領は、Xアカウントにて、同攻撃に報告した。
ゼレンシキー氏は、現在キーウではロシア軍の攻撃を受けた後一般の集合住宅の瓦礫除去が続いていると伝えた。
同氏はその際、「私たちの町や自治体に対する新たな大規模攻撃だ。またも殺戮だ。残念ながら、すでに少なくとも8名の死者が判明している。その中には児童が1名含まれる。遺族と近親者全員に哀悼のを捧げる」と発言した。
また同氏は、人々はまだ瓦礫の下に埋まっているかもしれないとし、また数十人の負傷者が出ていると指摘した。
同氏はそして、「今日のロシアのミサイルと無人機は、数週間数か月にわたり、停戦、真の外交を呼びかけてきた世界の全ての人への明確な返答である。ロシアは交渉のテーブルではなく、弾道ミサイルを選んでいる。戦争の終結ではなく殺戮の継続を選んでいる。そして、それは、ロシアが今も悪影響を恐れていないことを意味する。ロシアは今も、少なくとも世界の一部が児童の殺害に目を瞑っていること、プーチンのための正当化を模索していることを利用しているのだ」と強調した。
同氏はその際、とりわけ中国とハンガリーについて言及し、「私たちは、今起こっていることに対する中国の反応を待っている。中国は何度も戦争の不拡散と停戦を呼びかけてきた。それはロシアのせいで生じていない。私たちは、ハンガリーの反応を待っている。児童の死は、間違いなく何よりもさらなる感情を引き起こすはずだ。私たちは、平和を呼びかけてきたのに、今原則的な立場を取るのではなく、より頻繁に沈黙している世界の一人一人の反応を待っている」と書き込んだ。
同氏はその上で、もうロシアに、その現在の行動全てについて新たな強力な制裁を発動する時だと訴えた。
同氏は、「全ての期限はもう破られており、外交のための数十の可能性が破棄された。ロシアは、1つ1つの攻撃、この戦争の1日1日について自らの責任を感じなければならない。ロシアによる犠牲者全員に永遠の記憶あれ!」と強調した。