ロシア占領軍がウクライナ南部で「ヘルソン人民共和国」創設に向けた偽住民投票実施の動き

ロシアが占領しているウクライナ南部ヘルソン州では、ロシア軍がいわゆる「ヘルソン人民共和国(KhPR)」創設に関する偽住民投票の実施を準備している。

12日、セルヒー・フラン・ヘルソン州議会議員がフェイスブック・アカウントにて伝えた

フラン氏は、「占領者は、ヘルソン州議会議員に電話し、私たちが彼らと協力する準備があるかと質問している。私は、断固拒否した」と書き込んだ。

同氏はまた、ヘルソン州行政府議会議員全員に対して、「皆が、行動の結果を理解していると確信している」とし、いわゆる「KhPR」の創設は同州を希望も生活も未来もない「穴」に変貌させてしまう、1票たりとも与えてはならない、彼らに「KhPR」を合法化させてはならない、と強調した。

また、同日、ヘルソン州議会のユーリー・ソボレウシキー第一副議長はフェイスブックにて公開した呼びかけ動画にて、ヘルソン州議会の議員が現在、侵略国ロシアの偽住民投票組織といわゆる「KhPR」創設の試みに関する情報について書簡を作成していると伝えた

ソボレウシキー氏は、自身が連絡した州議会議員は皆、「ヘルソン州は、常にウクライナであり、今も未来もウクライナだ」という立場だと強調した。

ウクライナのクレーバ外相は、本件につき、ツイッター・アカウントにて、「2014年のプレーブックにしたがって、ロシアは今、ヘルソンにて、偽『人民共和国』のためのいかさま『住民投票』を必死になって組織しようとしている。人々の間の支持はゼロであるため、それは完全なフィクションである。もし彼らがそれを押し進めるなら、ロシアに対する深刻な制裁が科されるだろう。ヘルソンは、今も未来も常にウクライナである」と書き込んだ

なお、2月24日から続く、ロシアの対ウクライナ侵略により現在被占領下にある南部ヘルソン州では、連日ロシア占領反対集会が開催されている(3月5日6日7日)。

写真:イリーナ・スタロセレツ