露に拘束されるスシチェンコ記者、ウクライナ記者組合から「表現の自由保護」賞を受賞

２日、ウクルインフォルムにおいて開催された記者会見において、ウクライナ国家記者組合のセルヒー・トミレンコ代表により、「イーホル・ルブチェンコ記念国家表現の自由保護賞」受賞者の発表が行われた。

トミレンコ代表は、「記者組合の審査員の満場一致で、今年の記者賞受賞者は、私たちの同僚であるスシチェンコ氏とすることが決まった。スシチェンコ氏は、勇敢なウクライナのジャーナリストであり、模範を示し、現在も状況に負けることなくウクライナの記者として勇敢さと模範を示している。彼の仕事は私達や外国の記者にとっての見本である」と発言した。

賞の盾などは、スシチェンコ記者の娘であるユリヤさんが受け取った。

ユリヤ・スシチェンコさんは、「家族を、父を代表して今回の賞のお礼を言いたいです。可能なときが来れば、このことを父に伝えます。というのも、現在父は収容所への移送手続きを受けているからで、家族も領事も弁護士も現在の父の確かな所在地を知らないのです。しかし、判明次第、父に必ず今回のことを伝えます。わたしは、父は喜び、気持ちを高め、闘いを続けるであろうと確信しています」と発言した。

「イーホル・ルブチェンコ記念国家表現の自由保護賞」は、２０１２年に創設されたもの。

これまで報じられたように、ウクルインフォルム通信のフランスの特派員であるロマン・スシチェンコ記者は、２０１６年９月３０日、私的目的でモスクワを滞在していた際に国際ルールに違反する形でロシアの治安機関に拘束された。同年１０月７日、スシチェンコ記者にスパイの罪が言い渡された。

本年６月４日、モスクワ市裁判所は、スシチェンコ記者に１２年の厳格収容所への拘禁が言い渡された。９月１２日に、ロシア最高裁判所は、モスクワ市裁判所の判決を「合法」と認めている。