ロシア裁判所、ウクライナ人の元サッカー選手に「スパイ」の有罪判決
ウクルインフォルム
ロシア連邦モスクワ市裁判所は、ウクライナ国籍のヴァシーリ・ヴァシレンコ氏に対し、「スパイ」を行なったとして12年の厳格収容所収容の判決を下した。
7日、露インターファクス通信が裁判所発表を元に報じた。
報道によれば、ヴァシレンコ氏は、ロシア連邦刑法典第276条(スパイ)項目の定める犯罪を行なったと認められたとのこと。同時に、捜査内容は「完全に秘匿」の分類となっており、裁判過程は非公開で行われた。
報道によれば、ヴァシレンコ氏は、元サッカー選手であり、ベルジャンシク市の「ドルージバ」とメリトポリ市の「トルネード」に所属していたことがあるとのこと。
ヴァシレンコ氏の刑事捜査の詳細は不明。モスクワ裁判所の情報では、ヴァシレンコ氏は、2019年10月に拘束されており、最初の容疑は刑法典226.1条(危険物質あるいは文化的価値のある物・生態資源の密輸)であったという。
裁判前捜査を行なったのは、ロシア連邦保安庁(FSB)で、本件にはコメントをしていない。
なお、ロシア連邦には、100名以上のウクライナ国籍者が政治囚として拘束されている。その内10名以上の容疑・罪状が「スパイ」項目を根拠に実施されており、加えて拘束時には軽度の根拠条項を参照し、その後第276条のスパイ条項に切り替えられる場合が散見されている。