キーウ市の家庭内暴力の通報、今年すでに7000件以上=市行政府
ウクルインフォルム
2020年に入ってからキーウ(キエフ)市警察は、7000件以上のドメスティック・バイオレンス(DV、家庭内暴力)の通報が記録されている。これは昨年同期比より約1000件多い。
キーウ市行政府のマリーナ・ホンダ副長官が発表した。キーウ市ポータルが伝えた。
ホンダ氏は、「今年に入り、警察には7285名がDV関連で通報している。その内、6668件が女性被害者で、617件が男性だ。加害者に関しては、1260件の禁止事項指示、2353件の行政調書作成が行なわれた。しかし、理解すべきは、通報件数の増加は、必ずしも事例増加を意味しないということだ。以前よりこのような出来事について活発に話すようになり、このテーマ(ドメスティック・バイオレンス)がタブーではなくなったということだ」と指摘した。
同氏はまた、危惧されていたような、防疫期間中のDVの急増ということは生じなかったと述べ、通報件数は防疫期間開始の前と同程度だと指摘した。
加えて、ホンダ氏は、昨年、DV対策の新しいシステムが開発されたことを喚起し、国連開発計画(UNDP)も昨年10月に協力覚書に署名して以降、関与していると伝えた。このイニシアティブの最初の結果として、DV関係の相談に24時間対応するホットライン「信頼の電話」(ウクライナ国内にて、携帯電話からは044-272-15-00、固定電話からは15-00)が開設されており、カウンセラーがDV被害者に専門的サポートを提供していると紹介された。
また、今後、キーウ市内に「危機対応ルーム」なる、被害者が緊急に加害者から避難し、司法・心理支援や必要な書類の復元などのサポートが受けられる初のDV被害者用シェルターも開設されるとのこと。