「クリミア・タタール民族運動1917~1920」出版 監修陣は露のクリミアに関する「伝説」解体に期待

「クリミア・タタール民族運動1917~1920」出版 監修陣は露のクリミアに関する「伝説」解体に期待

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ウクルインフォルム
20世紀初頭のロシア帝国の崩壊期に展開されたクリミア・タタール民族運動について、当時成立した共産政権の特殊機関が所有していたアーカイブを用いて執筆された研究書「クリミア・タタール民族運動1917~1920 共産政権特殊機関アーカイブをもとに」が出版された。

これらのアーカイブは、喪失されたと考えられていたものとのこと。27日、ウクルインフォルムにて、出版記念プレゼンテーションが開催された。

共同監修者で、保安庁(SBU)の分野別国家アーカイブ長を務めるアンドリー・コフト氏は、本書について「私たちは、クリミアについてもっと話さなければならず、現在ある帝国主義的なロシアの『伝説』を解体しなければならない。『クリミアは誰のものか?』との問いには、文書アーカイブへのアクセスと、帝国主義的ロシアの伝説の解体なしには、答えられないのだ。そのため、私たちは、アーカイブに保存されているこれらの文書を公開し始めることにした。この書籍の主要な部分には、『民族党(Milli Firka)』(編集注:1917年にクリミア人民共和国の独立を宣言する政党。党首はノマン・チェレビ・ジハン)に関する文書が多く掲載されている。この文書は、1918年に、クリミアのボリシェビキによる最初の占領の被害を定めることを目的に設置された議会捜査委員会のものだ」と発言した。

同氏は、この文書は、歴史的観点以外に、将来のためにも重要なものであるとし、「なぜなら、私たちは何としてでも、ロシアの占領によりクリミアが負った犠牲を確立しなければならないからだ」と強調した。

コフト氏は、この書籍は2部構成になっているとし、クリミア・タタール民族運動、民族によいる国家創設に向けた行動に関する歴史部分とアーカイブ部分からなると説明した。

コフト氏は、現在のウクライナを話す際に、クリミア抜きでは語ることはできないとし、クリミア・タタール人たちの当時のプロセスを見ることの現代における重要性を強調した。また、同氏は、「私たちは、この本の出版が研究者、歴史家による、更に活発な活動に繋がることを期待している」と発言した。

同氏によれば、この本はオンラインでも自由にアクセスできるようになっているとのこと。また、印刷版は、1000部で、無料配布されると説明された。

教育科学省傘下ウクライナ学研究所のフェローであり、同書籍の共同監修者であるアンドリー・イヴァネツ氏は、書籍について「クリミア・タタールの人々がこの時期、どのように変貌していったかを明らかにする分析を含む、多くの研究者が知らないドキュメンタリー的資料を集めた。(中略)この時期、クリミア・タタール人は、民族から『民族的ネイション』に発展したのであり、政治空間における集団行動の主体へと変貌し、非常に重要な結果を達成したのである」と強調した。

同氏によれば、この本に含まれる30の文書のうち25はSBUのアーカイブからのものだとのこと。とりわけ、1917年12月のクリミア・タタール人たちによる第一回民族大会「クルルタイ」の4つの議事録の翻訳が含まれるという。

イヴァネツ氏は、「1918年に活動していた、クルルタイの捜査委員会の文書があり、ボリシェビキによる政権奪取とその、物質的・人的被害に関する内容となっている。私たちがこの文書を見つけたことは、歴史家にとっての成功である。1930年代、ソ連の研究者は、これらの文書は失われたと書いていた。しかし、この文書は存在することが判明したのだ。クルルタイの議事録は、これまでほとんど使われてこなかったし、回想や当時の新聞だけが使われていた。会議にて直接話されていたことについての記録は、これまで見つけられなかったのだ」と今回の書籍出版の重要性を説明した。


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