「ロシアはウクライナを失った」:宇正教会独立問題、ポーランドでの報道

「ロシアはウクライナを失った」:宇正教会独立問題、ポーランドでの報道

ウクルインフォルム
コンスタンティノープル総主教庁聖会議による、ウクライナ正教会への独立に関するトモス(編集注:正教会の公布文書)付与に関する決定は、歴史的であり、キーウ(キエフ)をモスクワから引き離すものである。

ポーランドの複数マスメディアが報じた。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

TVN24.PL局で、聖会議が、ロシアから独立し、教会法上合法であるウクライナ正教会を創設する決定を固め、フィラレート・ウクライナ正教会キーウ聖庁総主教の破門を解き、モスクワ総主教庁にキーウ府主教を任命する権利を付与していた1686年の会議書簡の効力を無効化したと強調した。

同メディアは、「これは、ウクライナの独立を固めるもう一つの文書である」とのポロシェンコ・ウクライナ大統領の発言を引用し、また、この決定が対立の理由となってはならないとし、モスクワ総主教庁の教会の武力占拠を呼びかけているのはロシアのエージェントであるとの確信を示した。

Gazeta Wyborcza紙は、11日の決定はロシア正教会のみならずクレムリンにとっても「大きな打撃」となる決定であったと強調した。同紙は、今後、キーウ聖庁、自治独立派、モスクワ聖庁の大部分がウクライナ統一正教会の創設プロセスに加わるとした上で、以降、ロシア正教会は世界最大の正教会ではなくなることを指摘した。

同紙は、コンスタンティノープル総主教庁の決定は、ポロシェンコ大統領の大きな成果であり、これにより同大統領がウクライナ大統領選挙で再選するチャンスは大きく増したと強調した。

ジェチポスポリータ紙は、聖会議の肯定的決定はウクライナ史における最大の出来事の一つとなる可能性があると指摘した。そして、同紙は、モスクワから独立する教会の総主教となる可能性がもっとも大きいのは、ロシアが「分断者」とみなしている、現在のキーウ聖庁総主教であるフィラレートであるとの評価を示した。

同紙は、ウクライナ正教会への完全な独立付与のプロセスは今後1年程度かかるとの予想を示した。

また、同紙は、ウクライナ正教会のモスクワ聖庁の聖職者の一部もウクライナ統一正教会を創設するプロセスに加わる準備を表明していることを強調しつつ、そのことがロシア正教会にとって大きな脅威となること、なぜなら、ロシア正教会の小教区の3分の1(1万1000)はウクライナ領にあるからだと指摘した。

同紙は、ウクライナ領にある主要な正教会の修道院である、ペチェルシク大修道院とポチャイウ大修道院が、今回の出来事の後もモスクワ総主教庁に属し続けることは想像しづらいと指摘した上で、これら大修道院のウクライナ正教会の管轄への引渡しに関する協議が行われていくと予想した。


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