ウクライナ外相、EUとロシアの首脳会談再開案につき懸念表明
ウクルインフォルム
ウクライナのドミトロー・クレーバ外相は24日、ジョセップ・ボレル・フォンテジェス欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表に対して、EUとロシアの首脳会談再開の案に関する懸念を表明した。
クレーバ外相がモルドバとジョージアの両国外相とボレルEU上級代表とのブリュッセルでの共同記者会見時に発言した。
クレーバ外相は、「私は、上級代表との会談の際の機会を利用して、私たちが昨日受け取った情報の観点から、ウクライナの非常に深い懸念を伝達した。その情報は、今日欧州理事会会合にて会談を持つEU首脳たちの議題に出されたイニシアティブに関するものであり、それはロシアとEUの首脳会談再開をもたらし得る案である」と発言した。
外相は、EUとのハイレベル対話の停止は、EUの対露制裁政策の一部であり、ロシアからの進展が一切ないままEUとロシアの首脳会談を再開するというイニシアティブは、制裁政策の危険な破棄となってしまうと指摘した。
外相は、「それは、EUの不承認政策と制裁体制の効果が破綻するかもしれないだけでなく、さらにはロシアをミンスク諸合意不履行へと向かわせかねないものである」と強調した。
さらに外相は、EU・ロシアの首脳会談の凍結は2014年のロシアの対ウクライナ侵略を受けて採択されたものであると喚起し、「残念ながら、ロシアは自らの対ウクライナ政策も対EU政策も全く変えようとしていない。私たちは、首脳会談の再開には根拠がないと考えている」と主張した。
なお、6月24,25日、ブリュッセルでは、欧州理事会首脳会談が開催される。その際、EU首脳たちは、現在の対露関係の状況に関する欧州委員会とEU上級代表の共同報告を審議し、今後の戦略的方向性に関する議論を行うこととなっている。