欧州議会、決議採択 露のSWIFTからの遮断やノルド・ストリーム2建設停止を要請

欧州議会、決議採択 露のSWIFTからの遮断やノルド・ストリーム2建設停止を要請

ウクルインフォルム
欧州議会は29日、新たな決議を採択し、欧州連合(EU)に対して、ロシア連邦がさらにウクライナへ侵攻した場合の対応を準備するよう勧告した。

欧州議会議員569名が賛成、67名が反対、46名が保留した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ロシア連邦の攻撃的振る舞いに関する同決議において、議員たちは、ロシアによるウクライナ周辺の軍増強、チェコにおける弾薬庫爆発への露情報機関の関与、露野党政治家アレクセイ・ナワリヌイ氏に対するひどい扱いを強く非難した上で、EUに対して、ロシアがウクライナに軍事侵攻をした場合の断固たる行動を要求している。

欧州議会は、過去数週間にわたり、ロシアがウクライナの東部国境付近と南部の占領下クリミアにて軍事プレゼンスを高め、その兵力が10万を超えたことを指摘し、その集結は2014年以降最大となったことを指摘した。

決議には、今後、そのような軍事集結がロシアからウクライナへの侵略に切り替わった場合、EUは、そのような国際法違反の代償が厳しいものとなることを明確にしなければならないとあり、具体的には、ロシアからEUへの石油・ガスの輸入の即時停止、ロシアの国際決済ネットワークSWIFT(国際銀行間金融通信協会)のシステムからの遮断、露政権に近いオリガルヒ(大富豪)とその親族のEU内資産の凍結と査証の無効化が勧告されている。

さらに欧州議会は、ロシアが2021年10月31日まで黒海のケルチ海峡方面の一部における外国の艦船・商業船の平和的航行の権利を停止すると発表したことにつき、国連海洋法条約(UNCLOS)が保証する航行の自由への違反だと指摘した。

加えて、議員たちは、2014年以降、ロシアが武装集団を通じてウクライナ東部の情勢を不安定化させ続けているとし、ウクライナ側の情報では現在現地には3000人以上のロシア軍人が駐留していること、紛争開始から、1万4000以上の死者が出ており、約200万人が国内避難民となったと指摘した。

また、欧州議会は、ウクライナの主権と領土一体性への堅固な支持を表明し、EUによるクリミア違法併合不承認政策への強い支持を確認し、クリミア関連でEUが採択している全ての制限措置を歓迎した。

議員たちは、クリミアとロシアにて違法に拘束されているウクライナ国民の即時解放を呼びかけ、クリミアと東部での著しい人権侵害に懸念を表明するとともに、ロシアが占領下でロシア国籍を付与していることを非難し、ロシア政権の人物による戦争犯罪をもたらす行為・無策は、国際司法裁判所に提訴されると強調した。

さらに議員たちは、ロシアによる軍の集結は欧州の安定・安全にとっての脅威ももたらしたとし、それを理由に、EUとウクライナの安全保障対話は野心的であるべきで、安全保障分野に挑戦への包括的評価を促進すべきだと主張した。

また、議員たちは、ロシアに対して、いわゆる「DPR・LPR」から軍部隊を撤退させ、ウクライナにクリミア自治共和国とセヴァストーポリのコントロールを戻すように要請した。


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