ウクライナ、欧州人権裁判所でロシアを新たに提訴
司法省がフェイスブック・アカウントにてデニス・マリューシカ司法相の発言を伝えた。
マリューシカ司法相は、「ウクライナは、欧州人権裁判所にて、ロシア相手に法的前線の次の項目を開く! 2021年2月19日、ウクライナは、ウクライナ領または欧州評議会加盟国領内における、話題となった複数の殺人未遂・注文された殺人の組織に関して、ロシア連邦を相手とする国家間提訴を提出した」と伝えた。
司法相は、ロシアは長い間、自国・他国にて殺害による粛清を幅広く実践しており、ロシアの対ウクライナ領侵略が始まってからは、ウクライナ領でもそれが確認されていると指摘した。
同氏は、2014年から、ウクライナでは、ロシア連邦特殊機関や特殊機関が雇った人物、ロシア占領政権「DPR/LPR」代表者による複数の殺人・殺人未遂が行われており、ウクライナ社会ではそれが大きな話題となっていると伝えた。
その上で同氏は、「その上で、ロシア連邦は、効果的な捜査を行わないばかりか、それら犯罪の責任を、ウクライナを含む他国に転嫁する方策をとってきた。それはロシア連邦による、生存権をはじめとする国際法義務への著しい違反である。生存権は、人権と基本的自由の保護のための条約(編集注:通称『欧州人権条約』)の第2条にて保証されている。ウクライナは、まさに条約の同条の違反について、ロシアに対する新しい国際事案で提訴するのだ」と伝えた。
また、イヴァン・リシチナ司法次官(欧州事件裁判所問題全権)は、これまでの裁判外での致死性能力の行使の事例もまた欧州人権裁判所にていわゆる「行政的慣習」、つまり、体系的な同様の欧州人権条約違反の存在事実を確立するのに十分であると指摘した。
リシチナ氏は、新しい訴訟では、ウクライナ政府は欧州人権裁判所に対して、ロシアが目的を持って自国に「治安上の脅威をもたらす」とみなす個人を殲滅するという行動をとるという慣習の存在を認めるよう要求していると指摘した。
司法省は、2月22日に欧州人権裁判所は、ウクライナ政府に対して、今回の国家間提訴は、登録番号第10691/21で登録されたと報告したと伝えた。