ロシア、被拘束者を野党議員へ引き渡す意向 外務省は「違反行為」と批判

ロシア、被拘束者を野党議員へ引き渡す意向 外務省は「違反行為」と批判

ウクルインフォルム
ロシア占領軍の支配下にあるドネツィク・ルハンシク両州一部地域から、ウクライナ国民9名が一方的手続きによりウクライナ政府管理地域へ引き渡されることがわかった。

20日、リュドミラ・デニーソヴァ最高会議(国会)人権問題全権が記者会見時に発言した

デニーソヴァ氏は、「ルハンシク市の拘置所に3名、ドネツィク市の拘置所に6名、引き渡しの準備が行われている人物がいることが判明した。現在彼らには食事が与えられ、洗われ、医療が施され、身なりが整えられている。私は、今日の夜あるいは明日の朝にも引き渡しが行われると思う。その場合のルートは、ルハンシク、ドネツィク、ロストフ・ドン(編集注:ロストフ・ナ・ドヌーのことだと思われる)、ミンスク、キーウ(キエフ)となろう。私たちは、待っているところだ」と発言した。

同氏は、引き渡し予定の人物の名前は明かせないと発言した。

また、ウクライナ外務省は、本件につき、ロシア側が、ウクライナ政府ではなく、ヴィクトル・メドヴェチューク最高会議野党「野党生活党」会派議員という一私人を相手にウクライナ国民被拘束者を行う決定をしたことは、ノルマンディ・フォーマットや三者コンタクト・グループ(TCG)の活動にダメージをもたらす違反行為であると批判した(編集注:メドヴェチューク氏は、プーチン露大統領の宗教上の親族)。

20日、外務省声明が発出された

声明には、「長い間一時的被占領下ドネツィク・ルハンシク両州一部地域に拘束されていたウクライナ国民のグループを、ウクライナではなく、ヴィクトル・メドヴェチュークという私人に引き渡すというロシア連邦の決定は、確立されている人道問題解決メカニズムに対する明白かつ著しい違反行為である」と書かれている。

外務省は、そのようなロシア連邦の行為は、紛争関連で拘束されている人物の解放を保障する体系的活動を行なっているノルマンディ・フォーマットとTCGへのダメージとなるものだと強調した。

続けて外務省は、「ロシアによる欧州安全保障協力機構(OSCE)の解放問題における役割を意図的に無効化する行為は、とりわけ、それがOSCE現議長であるアン・リンデ・スウェーデン外相のウクライナ訪問の日に行われており、特別に示威的かつ冷笑的である」と指摘した。

外務省は、ロシア連邦に対して、ノルマンディ・フォーマットにて達成された全ての合意、とりわけ、ロシアの占領する地域にて拘束されているウクライナ軍人・被拘束者の下への国際赤十字委員会の障害ないアクセスを保障すること、および紛争関連の被拘束者全員の解放を一貫して遵守するよう要求した。


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