EU、ロシアに対し、フリーブ氏とウクライナ海軍軍人解放を要求

EU、ロシアに対し、フリーブ氏とウクライナ海軍軍人解放を要求

ウクルインフォルム
欧州連合(EU)は、ロシアに対し、ウクライナ人政治囚のパウロ・フリーブ氏に特別医療施設で速やかに治療をほどこすとともに、同氏を解放するよう呼びかけた。

1日、欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会会合にて、EUの声明が読み上げられた。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

声明には、「EUは、改めて、ロシアに対して、ウクライナ国民のパウロ・フリーブ氏を速やかに解放するよう呼びかける。同氏は、2017年8月24日にロシア政権によりさらわれ、一切の明確な断罪なく拘束された人物である。同氏の健康状態が悪化しているという懸念を呼び起こす報告が入ってきている。私たちは、速やかに同氏に必要とされる特別医療施設へのアクセスを与えるよう呼びかける」と書かれている。

その他、EUは、昨年11月末にロシアがケルチ海峡沖で拘束したウクライナ海軍軍人と船舶についても、ロシアに遅延なく無条件に解放するよう呼びかけた。

また、本日、ロシアのロストフ・ナ・ドヌー市の裁判所では、パウロ・フリーブ氏の案件に関する公判が開かれているが、その際、同氏の体調が悪化し、同氏は救急車にて病院に搬送された。

なお、1月31日には、フリーブ氏の父であるイーホル・フリーブ氏が同氏は緊急治療を受ける必要があるほど、体調が悪化していると発言。同月30日には、クリムキン外相が、国際社会に対して、フリーブ氏に適切な医療をほどこされるよう、ロシアに圧力をかけるよう呼びかけていた。

また、フリーブ氏に関しては、これまで在ウクライナ米国大使館も、ロシアに対して緊急治療を行うよう要求している。

なお、パウロ・フリーブ氏は、2017年8月24日に、ベラルーシを訪問していた際に消息を絶った。同氏は、ベラルーシには、ソーシャル・メディアで知り合った女性に会うために入国していた。その後、同年9月、フリーブ氏がロシアのクラスノダール市の未決囚拘置所に拘留されていることが判明。同氏に対して、ロシア治安機関は、テロの容疑をかけていた。同氏の弁護士は、拘束し、ロシアに連れ去ったのはロシア連邦保安庁(FSB)であると説明していた。

2018年7月23日、ロシアの裁判所は、フリーブ氏の案件の審議を停止。ロシア検察は、同年10月に裁判所に同案件を再提出した。

同年11月7日、北コーカサス軍管区裁判所は、フリーブ氏の拘束期間を6か月間延長する決定を下した。


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