ロシア国営テレビの記者、欧州評議会議員総会でウクライナ議員に対し挑発的行動
ウクルインフォルム
24日、欧州評議会議員総会(PACE)にて、プロパガンダ報道で知られるロシア国営テレビの記者が、ウクライナの議員に対して挑発的な行動を取り、小競り合いが発生した。
事件が起きたのは、同日のPACEにおけるウクライナ海軍軍人を捕虜と認め、その解放を要求する決議の採択後のこと。ウクルインフォルムのストラスブール特派員が伝えた。
まず、PACEに参加するイリーナ・ヘラシチェンコ・ウクライナ最高会議第一副議長が、記者団を前にして、ウクライナ東部での戦闘に参加し、現在ウクライナ領にて拘束されているロシア軍人に関し、彼らの親族やその他のロシア国民に向けて、ロシアで拘束されるウクライナ人捕虜・政治囚とウクライナで拘束されるロシア軍人を交換しようと、ロシア語で呼びかけを始めた。
ヘラシチェンコ第一副議長は、拘束されているロシア国民の名前を一人一人読み上げ「ウクライナはロシア側に、自国民を連れ帰るとともに、私たちの国民を返して欲しい、と頼んでいる」と発言した。
この際、ロシア国営テレビ「ロシア1」局の記者オリガ・スカベエワ氏が、ヘラシチェンコ第一副議長の発表を遮る形で発言を始めた。
これにより複数の記者や、ウクライナのボリスラウ・ベレーザ最高会議議員が不満を抱く。ベレーザ議員がロシア国営テレビの記者を同第一副議長へと近づかせないようにし、ヘラシチェンコ第一副議長を議場へ向かわせた。
また、欧州評議会広報担当職員は、ロシアの記者に対して、秩序を保つようにと呼びかけた。欧州評議会の治安担当職員は、本件に介入しなかった。
なお、2018年10月にもPACEにて、スカベエワ記者がウクライナ議員団に挑発的な質問をしている。その際、ウクライナ議員団はウクライナ国歌を合唱して対応していた。