国連安保理討論での英国常駐代表発言:クリミア・アゾフ問題、ドンバス違法選挙、サイバー攻撃

国連安保理討論での英国常駐代表発言:クリミア・アゾフ問題、ドンバス違法選挙、サイバー攻撃

ウクルインフォルム
イギリスは、ロシアによるクリミア違法併合を認めることは決してなく、ウクライナの領土一体性を断固として支持している。

30日、カレン・パース英国国際連合(国連)常駐代表が国連安全保障理事会(安保理)におけるウクライナ東部ドンバス被占領地域情勢の公開討論にて発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

パース常駐代表は、「連合王国(イギリス)は、ウクライナの主権と領土一体性を支持している。私たちは、クリミアの違法併合を認めていないし、今後も認めることはない。2014年3月のロシアによるクリミアの違法な占拠は、国連憲章に直接的に反する行為である。この行為は、世界の平和と安全を危機に追いやり、世界規模の悪影響を生み出した」と発言した。

また、同代表は、ロシアが4年前に国際法に違反して行った対ウクライナ侵略こそが、ドンバス紛争を生み出したのだと強調し、「ロシアには、特に国連安保理常駐代表の国として、不安定化工作を止め、ミンスク諸合意履行と紛争停止を目的に、分離主義者に決定的影響を行使するという、責任がある」と強調した。

英国代表はまた、ドネツィク・ルハンシク被占領地域における、ウクライナの同意のないいわゆる「選挙」は違法であると指摘した。同代表は、「私たちは、欧州各国やアメリカ同様、この選挙を違法だとみなしている。この選挙は、ロシアによるウクライナ不安定化キャンペーンの一環であり、ミンスク諸合意に直接に違反し、ウクライナ国内法に照らして違法なものである」と発言し、国際社会は団結してこの違法行為を非難すべきだと強調するとともに、ロシアは武装集団に影響力を行使してこの選挙を止めさせることができると指摘した。

さらに、英国代表は、国際人道機関のドネツィク・ルハンシク被占領地域へのアクセスが妨害を受けていることを指摘した。パース同常駐代表は、「人道機関のウクライナ政府がコントロールできていない地域への十分なアクセスがないことが、危機を深刻化させている。私たちは、ロシアが支援する分離主義者に対して、非政府コントロール地域の180万の市民が人道支援を受けられるようにするために、(国際人道機関へ)安全かつ障害のないアクセスを与えるよう強く呼びかける」と発言した。

また同代表は、国連機関の対ウクライナ人道支援計画について「予算不足が最悪な状況」であるとして、ドナー国に対して資金提供を行うよう呼びかけた。

英国代表は、クリミア問題に関しても、「私たちは、ロシアに対し、クリミア半島に軍事システムや兵員を移送するという不安定化行為を止めるよう要求する」と発言するとともに、ケルチ海峡の橋の建設は「ウクライナの主権を明確に侵害する行為」であるとして非難した。

加えて、アゾフ海情勢に関して、同代表は、「ロシアがアゾフ海において、ウクライナの船や第三国の船を体系的に追跡・拘束していることは、ロシアの更なるウクライナと同国経済を不安定化させる試みである」と指摘した。

さらに、パース常駐代表は、ロシアがウクライナの財政分野、エネルギー分野、政府官庁のシステムに対してサイバー攻撃を行っていることへの懸念も表明した。


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