EU、ウクライナへ新型コロナ対策で12億ユーロのマクロ財政支援供与へ
22日、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領がツイッター・アカウントにて伝えた。
大統領は、「欧州委員会がウクライナへCOVID-19対策のために12億ユーロという前例のない額のマクロ財政支援を供与すると発表した。EUの決定は連帯の表れであるだけである、ウクライナが欧州の選択をしたことが正しかったことを証明するものである。まさかの時の友こそ真の友だ」と書き込んだ。
.@EU_Commission announces it will provide #Ukraine with 1.2 billion EUR to combat #COVID19, an unprecedented sum of macro-financial assistance. The EU decision is one of solidarity and also proves Ukraine was right to make its European choice. A friend in need is a friend indeed
— Володимир Зеленський (@ZelenskyyUa) April 22, 2020
また、欧州委員会は、今回の供与につき、公式ウェブサイト上に「チーム・ヨーロッパ」戦略実現の一環にて、EU近隣諸国計10か国に対して、COVID-19対策支援として合計30億ユーロを供与する決定を下したと発表している。
欧州委員会の発表には、この10か国において新型コロナウイルスにより生じた経済の下落を抑えるべく、EU加盟候補国とEU近隣諸国の計10か国へのマクロ財政支援パッケージの提案を採択したと書かれている。欧州委員会は、「これは、前例のない危機における、EUとこれらの国々との間の重要な連帯の表明である」と強調している。
発表によれば、合計30億ユーロとなる今回の支援は、現時点での各国の状況の暫定評価により、以下の額で各国に供与されるとのこと(単位はユーロ)。
アルバニア 1億8000万
ボスニア・ヘルツェゴビナ 2億5000万
ジョージア 1億5000万
ヨルダン 2億
コソボ 1億
モルドバ 1億
モンテネグロ 6000万
北マケドニア 1億6000万
チュニジア 6000万
ウクライナ 12億
また、ヴァルディス・ドンブロウスキス欧州委員会副委員長は、今回の支援につき、「私たちの隣国へのサポートは、この危機の時期、地域全体の安定を維持するために重要だ。EUのコロナウイルス・パンデミックへのグローバルな対応の一環で、私たちは、隣国の最悪の経済的ダメージの緩和を支援せねばならない。このマクロ財政支援プログラムは、10か国のマクロ経済安定性を確保し、危機の中、人々と企業の保護を支援するものだ」と指摘した。
今回の支援は、今後12か月間、非常に条件の良い融資の形でアクセスできるようになるとのことであり、10か国に緊急に資金が必要となった際、国際通貨基金(IMF)のサポートの上での支援となると説明されている。
今回の提案は、今後欧州議会の決定と欧州理事会の支持を得る必要があると書かれている。