ルーベン・ブレケルマンス蘭国防相
私たちはウクライナの防衛産業により多く投資したい
23.06.2025 16:54

今週、ハーグではNATO(北大西洋条約機構)首脳会議が開催される予定だ。国際社会の注目は、安全保障、ウクライナ支援、そして同盟の強化という問題に集まっている。

首脳会議の主要議題の1つは、欧州の防衛能力の強化となる見込みだ。特に、国防費をGDP(国内総生産)の5%に引き上げる可能性が議論されてきた。そして先週、オランダ政府はNATOの新たな国防支出目標を5%とすることを支持した。

オランダでは、議会の過半数を失った後も、政府が暫定的に職務を遂行し続けている。これは、新たな連立政権が樹立され、組閣されるまでである。オランダの繰り上げ総選挙は2025年10月29日に行われる予定だ。

ルーベン・ブレケルマンス氏は、オランダ国防相の職に就いてから間もなく1年になる。就任後最初の週に彼はウクライナを訪問し、以来3回の訪問、数十の支援プロジェクト、安全保障分野での戦略的協力、そしてウクライナ支援に対する揺るぎない姿勢を貫いている。

ウクルインフォルムがインタビューのために招かれたハーグの国防省にある彼の執務室では、ほぼ全ての物がウクライナのことを語っていた。ウクライナ軍の旅団、大隊、部隊の記章、使用済みの薬莢、ウクライナについての絵画や書籍だ。インタビュー中、ウクルインフォルムの特派員は、戦闘機「F16」の描かれたウクライナ製のTシャツを、大臣にプレゼントした。

オランダは、欧州諸国の中でウクライナへの軍事援助額で主導的な地位を占める国の1つだ。この支援の主要な要素には、現代的な装甲車両、防空システム、戦闘機「F16」、そして最初に提供されたパトリオットシステムが含まれる。

今回、ブレケルマンス蘭国防相はウクルインフォルムに、NATO首脳会議への期待、ウクライナへの軍事援助、そしてオランダの戦略的イニシアチブについて語った。

聞き手:イリーナ・ドラボク

写真:イリーナ・ドラボク(一部ブレケルマンス本人のXアカウント)


ウクライナ領内でのロシアの陣地強化は、NATOにとってもさらに大きな脅威

素晴らしい執務室で、ウクライナからの記念品がたくさんありますね。この中で大臣にとって最も特別なものはどれですか? 新しい政府が発足して数日後に、外務大臣とあなたはすぐにウクライナを訪問しましたが、それはなぜでしたか?

ここで仕事ができることは、大変光栄です。ええ、(編集注:ウクライナからの記念品は)かなり沢山あります。新任大臣である私と外務大臣の最初の国外訪問は正にウクライナでした。それは就任後最初の週に行われました。私は大臣の職に就いてからもうすぐ1年になりますが、この間3回ウクライナを訪れました。そしてウクライナを訪れるたびに、キーウだけでなく、他の都市も訪れています。オデーサ、ハルキウ、ドニプロへも行きました。どこへ行っても、とても特別なプレゼントをいただいています。軍事関連の物だったり、例えば芸術作品だったりします。そして、それら全てが特別なのは、それぞれに独自の物語、しばしば個人的な物語があるからです。そして非常に多くの場合、その物語は残念ながら苦しみが体現されたものですが、同時に希望、粘り強さ、そしてより良い未来への信念を体現した物です。

私にとってとても特別な贈り物は、ドニプロへの訪問中にいただいたものです。当時のウクライナ軍陸軍司令官ミハイロ・ドラパティ少将(編集注:2025年6月3日よりウクライナ軍統合軍司令官)と会いました。彼らは部隊の紀章をプレゼントしてくれました。これは本当に特別なものです。なぜなら、その男性・女性こそが、毎日最前線で戦っているからです。ドラパティ将軍は私に、彼がもう11年間毎日戦争に身を置いていると述べ、中でも現在の戦闘はこれまでで最も激しいものだと語ってくれました。彼がそのことを話している時、また彼の兵士たちが私に自分の物語を共有し、彼らの記章をくれた時、その瞬間は本当にとても特別でした。

来週にはもうハーグでNATO首脳会議が開催されます。首脳会議に何を期待していますか、ウクライナは何を期待できますか?

重要な議題は3つあると思います。第一に、当然ながら、防衛への新たな投資コミットメントです。そして、NATOが新たな目標を設定する可能性が非常に高いです。主要な防衛費にGDP比3.5%、その他の防衛関連費用に1.5%、つまり合計で5%です。私たちはウクライナへの支援も、この主要防衛費3.5%の一部とするよう主張しています。なぜなら、私たちの安全保障は非常に密接に結びついているからです。もしロシアがウクライナで陣地を強化できれば、それはNATOにとってもさらに大きな脅威となりますし、その逆もまた然りだからです。2番目に重要な問題は防衛産業です。これは欧州における防衛産業の活性化に関わることです。そして当然、これにはウクライナも含まれます。なぜなら、ウクライナとウクライナ産業への投資には大きな潜在力があり、拡大の機会も多くあるからです。そして3つ目は、当然ながら、ウクライナへの私たちの揺るぎない支援です。多くの同盟国が強力な声明を出すでしょうし、また私は、ウクライナへの新たな支援パッケージが発表されることを期待しています。すなわち、私にとってはこれら3つのテーマが重要です。これは歴史的で、同時に成功裏の首脳会議になると思っています。

NATOのルッテ事務総長は、ウクライナのNATO加盟への道は不可逆的だが、実現は近い将来ではないと述べました。あなたは、今後数年間におけるウクライナのNATO加盟の現実味をどのように評価しますか?

正確に予測するのは非常に難しいです。前回の(昨年)7月のNATO首脳会議で、同盟加盟国32か国は、ウクライナの加盟の道は不可逆的であるとする共同声明に合意しました。私は、これを非常に力強い声明だと考えており、私たちはそれに遵守べきだと思っています。当然、そのプロセスがどれだけ速く進むかは、複数の要因に左右されます。第一に、戦争が継続しています。全ては、戦争がどのように展開するか、停戦や和平合意が生じるのかどうか、そして32の同盟加盟国がそれをどのように見るかにかかっています。そして、米国の現政権が前政権よりも慎重であることも秘密ではありません。ですから、私は今は、一方では以前に出された結論を堅持しつつ、他方では、ウクライナ軍とウクライナの機構と実践的に協力して、NATO基準に近付くことが重要だと考えています。したがって、私たちが積極的に関与している「航空能力連合」を例にすれば、私たちは「F16」を提供しましたが、それは単に戦闘機を供給した、ということではありません。私たちは、ウクライナが同盟の基準に従って発展するのを支援しているのです。それは訓練、技術サービス、教義、作業方法を含みます。全てがNATO基準に合致しなければなりません。これは、将来、適切な状況が整い、ウクライナが同盟の加盟国となる政治的意志が生じた時に、ウクライナが技術的にも実践的にも準備ができている状態を確実にしなければならないことを意味しています。そして、私たちは今、それに取り組んでいるのです。

ウクライナは欧州で最も強力で、多くの点で最も革新的な軍隊を持っている

ウクライナ軍が欧州で最も経験豊富で、現代戦と新技術の利用において特異の経験を持ち、その経験がNATOにとって非常に有用であるという見方に同意しますか?

もちろんです。現時点で同軍は、欧州で最も強力な軍隊だと思います。ウクライナは3年以上にわたり大規模な戦争を経験しており、非常に迅速にイノベーションを導入し、それを毎日実践しています。ウクライナ軍は、新しい戦闘方法を完全に習得し、それを常に実戦で運用しています。これはもちろん、訓練を行ったり、世界の個別地域で任務を遂行したりしている他の欧州の軍隊とは異なります。(編集注:欧州の他の軍隊の経験は)あれほどの規模で、これほど急速な変化を伴う戦争ではありません。一方で、私たちは、空軍のような一部の側面では、ウクライナが依然としてソビエト時代の経験を多く持っており、現在、NATO基準に積極的に移行していることも見ています。発展がまだ進行中の分野もあり、もちろん、私たちはそれを支援できますし、すでに支援しています。しかし、全体的に見れば、私の意見では、ウクライナは現時点で欧州で最も大きく、最も強力で、個別の点では最も革新的な軍隊だと思っています。

あなたは、ウクライナの同僚であるルステム・ウメロウ国防大臣とほぼ毎日連絡を取り合っているというのは本当ですか?

私たちは様々な形式で定期的に連絡を取り合っていますが、毎日ではありません。それは主に彼が極めて多忙だからです。彼は国防省を率いているだけでなく、(編集注:ロシアなどとの)交渉団の代表も務めているからです。彼がこれらをこなしていることに、私は非常に感銘を受けています。ご存じのように、戦争状態にある国の軍隊を管理しながら、同時に最も高いレベルの国際交渉グループにも参加しているというのは、実に特別なことです。ですから、私は彼を毎日邪魔することはありません。しかし、必要があれば、私たちはいつでも非常に迅速に連絡を取り合える手段を知っています。

最近、あなたはウクライナの海洋安全保障分野における4億ユーロの新たな支援パッケージと、ウメロウ宇国防相と協定に署名したことを発表しました。その協定とその戦略的意義についてより詳しく教えていただけますか?

私たちは、ウクライナの産業に大幅に投資したいと考えています。例えば、「ドローン・ライン」イニシアチブに投資しました。これは、最前線で必要とされる無人機を製造する4つのウクライナの無人機メーカーをまとめる大型プロジェクトです。私たちは、そのような無人機を製造するその4つのウクライナ企業と契約を結んでいます。しかし、私たちはウクライナの産業との協力をさらに深めたいと考えています。私たちはウクライナの企業や企業家に直接投資しています。このモデルは「オランダ式」と呼べるかもしれませんが、より重要なのは、それが協力の手段である点です。私たちは、すでに署名した契約に加えて、将来的により効果的かつ迅速に作業できるように、了解覚書にも署名しました。これにより、ウクライナの産業に迅速に投資できるようになります。また、例えば、オランダに共同企業を設立する可能性も検討しています。これは、生産の一部をここで稼働させるためです。なぜなら、ロシアがウクライナ領内の生産拠点を攻撃しているからです。ウメロウ国防相も、ウクライナはそのような脆弱性を減らし、欧州の他の地域で代替生産能力を確保したいと述べていました。したがって、私たちはウクライナ国内への投資を増やすだけでなく、オランダでの部分的な生産の可能性も、おそらくウクライナとオランダの企業の合弁企業を通じて、検討しています。

私たちは24機全ての「F16」を引き渡した。今の優先課題は無人機

2024年12月、オランダはウクライナのサイバーレジリエンスプロジェクトと防空強化のために2200万ユーロを拠出しました。これらの分野での協力はどのように進展していますか?

もちろん、サイバーセキュリティは非常に重要な意味を持ちます。なぜなら、私たちは、ロシアが戦場で軍事的に攻撃するだけでなく、デジタル技術も利用して攻撃していることを見ているからです。ですから、私たちはこの分野でも支援を提供し、ウクライナと協力しています。しかし、ロシアに余計な情報を与えないことが重要なので、多くの詳細を共有することはできません。これは恒常的な「いたちごっこ」なのであり、もし彼らが、私たちが具体的にどこで支援しているかを知れば、それは彼らにとっての手助けとなるおそれがあります。率直に言えば、私も私たちが行っていることの全てを完璧に知っているわけではありません。もちろん、時にはこれについて様々な人々から情報を得ますが、私もすべての運用上の詳細や技術的なニュアンスを把握しているわけではありません。しかし、これは間違いなく重要な項目であり、私たちもできる限り支援しようと努めています。

EU(欧州連合)によるウクライナへの軍事援助の効果をどのように評価していますか? その増加の可能性はありますか? 共同生産や革新的な無人機への資金提供による協力形式の拡大はどれほど有望ですか?

私たちはウクライナ軍を非常に広範に支援していると思います。想像できるほぼ全ての兵器システムや装備の種類を、私たちはすでに供給してきました。私たちの優先課題について言えば、ヘルメットや「スティンガー」ミサイルから始まり、次に「パトリオット」とその構成要素、その後戦闘機「F16」が主要な優先課題となりました。それらは依然として重要です。私たちは24機の(「F16」)戦闘機全てを供与しましたが、弾薬、予備部品の供給、訓練も継続しています。現在、私たちの新たな優先課題は無人機で、主により複雑なものです。つまり、シンプルなFPV(一人称視点)無人機ではなく、より高度なものの話です。また、防空手段、装甲車両、様々な種類の弾薬、燃料など、必要なもの全てを供給し続けています。全体として、私たちは毎年約30億〜35億ユーロ相当の支援を提供しています。そして、2026年もこの水準の支援を維持すると表明しました。私たちはすでにこれらの資金を約束しています。現在、ウクライナはより多くの支援を必要としていることから、私たちは今年の35億ユーロのうち20億ユーロをすでに使用しました。つまり、支援を加速させたのです。現在の私たちの優先課題は、無人機です。これは防空、「F16」関連の全て、そして海上安全保障にも関わります。2週間前、私たちは海上安全保障のために4億ユーロの大規模な支援パッケージを発表しました。これは様々な種類の船舶、巡視艇など、ウクライナがその海岸線とドニプロ川を守るために必要な全ての物に関わるものです。そしてもちろん、ロシアが南部で進軍できないようにするためにあらゆることをしなければなりません。

「F16」について言及されました。オランダはウクライナへの24機の「F16」戦闘機の引き渡しを完了しました。心から感謝しています! 「F16」との個人的な経験について教えてください。その戦闘機に乗るのはどうでしたか?

残念ながら、私自身が操縦したことはないですが、後部座席に乗ったことがあります。あれは素晴らしい経験でした。「F16」の中に座って、その機動性を感じるのは、とても興奮を覚えるものです。一方では、非常に速い航空機ですが、他方では、空の鳥になったような気分も少し覚えます。私たちは宙返りもしましたし、様々な操縦を行いました。私は、私たちの最も経験豊富な「F16」パイロットの一人と一緒に飛行しました。ちなみに、彼は「空軍連合」と熱心に協力しており、ウクライナに関する私たちの作戦班で非常に積極的に活動しています。ですから、彼と一緒に飛ぶのは素晴らしかったです。彼は私に様々な操縦を見せ、いくつかの「トリック」も披露してくれました。私は「F16」の中にいるということがどういうことかを存分に感じることができました。飛行時間は約45~50分で、決して忘れられない経験となりました。

ウクライナの「F16」は、偉大で重要な目的、命を救うために使われている

「F16」との別れはどうでしたか? それはあなたにとって何を意味しますか? 今、あなた方は「F35」を保有していますね。いつかウクライナも「F35」を得るチャンスはあるでしょうか?

色々混ざったような気持ちでした。オランダ国防省の多くの人々にとって、「F16」は確かに大きな存在です。なぜなら、それは最もよく知られた戦闘機だからです。私たちのパイロットの中には、40年以上「F16」を操縦してきた者もいるので、それは特別な意味を持っています。しかし一方で、「F16」をウクライナに供与できたことは、皆にとって非常に嬉しい出来事でした。それは想像し得る最高の任務です。ですから、一方で人々は多少の悲しみを感じたと思いますが、同時に、私たちは「F35」、この新世代戦闘機に移行しなければならないことも当然知っています。「F16」をウクライナに供与でき、それが空に残り、命を救うという偉大で重要な目的のために使われていると知る。その事実は、皆に非常にポジティブな、良い感情を与えました。

また、私たちの多くのパイロットは、「F16」の学習と習得にどれくらいの時間がかかるかを知っています。そしてウクライナ人は今、私たちのパイロットが通常数年かけて行うことを1年で成し遂げています。ウクライナのパイロットと技師がこれほど迅速にできることは、本当に驚くべきことです。ですから、私たちの方も、ウクライナとウクライナ人が行っていることに対して、並々ならぬ感謝と敬意を抱いています。

「F16」についての感謝を込めて、あなたのコレクションに加えてもらうための、小さな贈り物をウクライナから持ってきました(編集注:特派員がプレゼントの箱を渡す)。

ああ、ありがとうございます。開けてもいいですか?

はい、もちろんです(編集注:中には「F16」の絵と「FIGHT LIKE UKRAINIANS(ウクライナ人のように戦う)」と書かれたTシャツが入っている)。

ああ、素晴らしい。とても気に入りました。とても特別な贈り物です。ありがとうございます。私のサイズのようですね。または、少なくとも、少し痩せるきっかけにはなりますね。

「F35」はいつかウクライナの空を守ることになるでしょうか?

そうなれば良いと願っています。それにはある程度の時間がかかります。なぜなら、それは本当に新世代の戦闘機だからです。パイロットが完全に訓練されていること、全ての手順とその関連事項を把握していることを確信する必要があります。また、「F16」とは異なる、「F35」用のインフラに変更する必要があります。そのため、それはそれほど簡単ではありません。しかし、ご存じのように、私たちはそれができました。他の多くの国もそれができたか、ないしはできるでしょう。ですから、ウクライナも将来にはそれができるようになると私は100%確信しています。しかし、「F16」はすでに重要な一歩だと思います。そして、ウクライナがそれをうまく実現できれば素晴らしいと思います。

プーチンの帝国的野心はウクライナの域を超えている

ロシアは前線で限定的な戦術的成功しか収めていませんが、戦略的にはウクライナにおいて膠着状態にあり、2022年以降、軍事的な突破口は開けていません。その中で、欧州の安定に対するロシアからの今後の脅威をどのように評価しますか?

ご指摘の通り、ロシアは確かに限定的な成功しか収めていませんが、それがもたらす脅威は非常に深刻だと思っています。ロシアが軍事力を増強し続けていることを私たちは見ています。より多くの兵器を生産し、より多くの兵士を雇っています。そして、これがウクライナへの侵略という目的だけでなく、ウクライナ国外での潜在的な紛争に備えるためにも行われていることを、私たちは見ています。ロシアの他の地域でも、彼らが兵器の備蓄を補充していることも見ています。それは並々ならぬ懸念を抱かせるものです。また私たちは、プーチンの帝国的野心はウクライナの域を超えていることを知っています。ソビエト帝国の影響力を、とりわけバルト諸国や他の地域で再生しようと努めています。ですから、私は、それは非常に深刻な脅威であると考えており、だからこそ、私は、NATOの領土を守るだけでなく、ロシアを抑止するために策定されているNATOの軍事計画を完全に支持しています。

あなたの意見では、近い将来持続的な停戦は可能ですか? そのためには何が必要ですか?

それが可能になることを願っています。ウクライナが対話、交渉、そして短期的、少なくとも30日あるいはそれ以上の停戦への用意があることを示したのは、非常に良いことだと思います。しかし、私たちは、ロシア側にそのような用意がないことを、もちろん見ています。

私たちは、私たちが根本的なダイナミズムを変えようと試みる必要があると思っています。私は同僚によくそのことを話しています。なぜなら、プーチンが戦争を続けることで状況が好転すると考えている限り、彼は戦い続けるし、妥協には傾かないだろうと私は考えるからです。彼は、毎日1000人以上の兵士を失うことを気にかけていません。そして、それを通じて彼が獲得している領土を見ればわかるように、それは全くもって愚かです。しかし、彼が戦闘が自分の利益になっている、時間が自分に有利に働いている、そして1か月後、1年後には自分の立場がより強くなると思っている限り、残念ながら彼は止まらないでしょう。ですから、私たちはロシアへの圧力を強めて、ロシアの立場を弱める必要があります。そして、ウクライナを支援し続け、その立場を強める必要があります。もしこれが成功すれば、その時、プーチンは交渉のテーブルに着き、妥協せざるを得なくなるでしょう。

ウクライナの「蜘蛛の巣」作戦についてどう思いますか? ウクライナの立場を強化するためには、もっと似たような作戦が必要ですか?

あの特殊作戦には皆が非常に感銘を受けたと思います。私はまた、ウクライナは良い意味で私たちを驚かせ続けていると述べています。当然ながら、ウクライナが信じられないことを成し遂げたのは、それが初めてではありません。巡洋艦「モスクワ」が破壊されたこと(2022年)はよく覚えていますし、反攻も覚えています。そして今回はその作戦です。これは、ウクライナに私たちが思いもよらなかったようなことを成し遂げる能力があることを示していると思います。そして、それは私をさらにウクライナを支援し続ける気にさせているのです。なぜなら、ウクライナに提供された全ての装備、あらゆる種類の弾薬、情報、その他のあらゆる物が、非常に効果的に、そしてもちろん正しい目的のために使われていることを知っているからです。それは私を奮い立たせていますし、思うに、私の同僚たちももっと行動しようと奮い立たせているはずです。

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