600万ドル賄賂事件:捜査停止を求め汚職捜査機関幹部に提示

600万ドル賄賂事件:捜査停止を求め汚職捜査機関幹部に提示

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12日、国家汚職対策機関(NABU)は、NABU幹部とホロドニツィキー特別汚職対策検察(SAP)長に対し、汚職捜査終了を目的とした600万ドルの賄賂を元政権幹部が提案した事件を発表した。終了を求められた捜査は、ミコラ・ズロチェウシキー元天然資源相(ブリスマ社総裁)に関するもの。

同事件については、12日、NABUがフェイスブック・アカウントにて発表した

同発表には、NABU捜査官が、「前政権幹部が、自身の『右腕』である国家税務庁キーウ(キエフ)市総局幹部とその他の人物の仲介にて、NABU幹部とSAP長に対し、刑事捜査終了の決定採択を求め、違法報酬を提供した事実を記録した」と書かれている。同発表には、提示された金額は600万ドル。賄賂提示の人物には刑事違法の容疑が伝達されたと伝えられた。

13日、アルテム・シートニクNABU局長は、記者会見にて、賄賂にて捜査終了が求められたのは、ミコラ・ズロチェウシキー元天然資源相(2010〜2012年)関連捜査だと発表した。

シートニク局長は、「本件は、検事総局が捜査していて、検事総局が捜査機能を完全に失って以降はNABUに移譲されたものである。その件では、元閣僚のズロチェウシキー氏に容疑が伝達されている」と発言した。同時に局長は、同捜査は、容疑者の指名手配の関係で現在停止されていると伝えた。

賄賂により終了を求められた捜査について、シートニク局長は、「違法報酬が提案された出来事は、セルヒー・クルチェンコ氏(編集注:2014年以降ロシアに逃亡したウクライナの大富豪)がコントロールしていたレアル銀行に対して中央銀行が安定化のために融資した資金と、その資金の合法化に関するものだ。すでにズロチェウシキー氏を含む複数人にすでに容疑が伝達されている捜査である」と説明した。

局長はまた、今回の賄賂提示により3名、国家税務庁キーウ市総局とズロチェウシキー氏に近い人物2名を拘束済みであると伝えた。

シートニク局長は、提示された600万ドルという賄賂の額は、ウクライナの汚職史上最高額だと述べつつ、「6月3日にNABUとSAPの従業員買収試みによる刑事捜査が登録された」と述べつつ、翌日6月14日がズロチェウシキー氏の誕生日であることから、同氏の関わる刑事捜査を終了させ、海外逃亡中の同氏がウクライナに帰国できるようにしようとしていたのだろうと指摘した。

なお、ズロチェウシキー氏が天然ガス企業ブリスマ社総裁であることについて、ホロドニツィキーSAP長は、記者会見時に、「バイデン息子、バイデン親(編集注:米民主党大統領選候補、前米副大統領)は、この事件捜査の対象とはなっていない」と強調した。

シートニクNABU長官は、今回の贈賄試みの事件を政治的背景のあるものかのように扱わないよう呼びかけた。

なお、13日、ブリスマ社は、本件を受け、ズロチェウシキー総裁もその他の同社従業員も今回発表された出来事に一切関係がないと発表した

写真:NABU


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