オレクシー・レズニコウ・ウクライナ国防相
ロシアの新たな攻勢を撃退するために必要な弾薬はある
16.02.2023 13:38

2月14日のブリュッセル、米国主導で開催された第9回ラムシュタイン会合(ウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合)の会場内で、オレクシー・レズニコウ・ウクライナ国防相は、ぎっしりと埋まった予定の中、同会合の結果とパートナーたちとの会談からの印象についてウクルインフォルムに伝えるためにきっちり5分だけ見つけてくれた。このインタビューは、そのような「電撃戦」の結果である。

聞き手:ドミトロー・シュクルコ(ブリュッセル)

写真:NATO


装備はウクライナへ向かっている。航空機を巡る議論は継続中

ウクルインフォルムとの対話の時間を見つけてくださりありがとうございます。大切な話から始めましょう。今日、ラムシュタイン会合の際に、装備品供給時期やウクライナへの航空機提供可能性について決めることができましたか。

装備品の時期については伝えられました。ウクライナへの供給は、どの武器も何よりまず訓練時期と関連しています。機材は単に持ち込まれるのではありません。ウクライナの砲兵や戦車兵は、「ブラッドリー」や「マスティフ」や「ストライカー」の知識がないので、訓練が必要です。また、乗組員の訓練だけでなく、連携訓練、部隊全体の訓練、例えば、戦車大隊の訓練などもあります。なぜなら、彼らの課題は、ウクライナ参謀本部が予定する課題の遂行だからです。その課題は、何よりもウクライナの一時的被占領地の脱占領を目的としています。それには時間がかかります。私たちは、完全に準備ができるには、数か月かかると話しています。その後、参謀本部の決定に従い、色々な事が生じることになります。

航空プラットフォーム(航空機)に関しては、議論が続いています。議論は行われてきたし、今も行われているし、今後も行われます。今日、私はいくつかの二者会談を行いますし、明日(15日)も、多くの会談がラムシュタイン会合の会場内で行われます。私たちは、NATOの個別加盟国の国防相と話をします。しかし、(編集注:将来提供され得る)主要な航空プラットフォームが何になるのかは、時間が示すことになるでしょう。

ロシアの攻勢を撃退するための弾薬は足りている

現在の話に戻りましょう。すでに始まったとみられるロシアの攻勢を撃退するのに十分な弾薬の数を、NATOは遅れることなく提供できるでしょうか。

私たちは、何もせずに座っているのではありません。私たちは、供給の体系性を確保するために、NATO加盟国から軍事技術支援として弾薬供給を長らく組織してきたし、23年を通じた契約も締結してきました。そのため、供給はあるし、供給は今後も続きます。戦争が生じている時は、常に何かが足りないものです。しかし、状況が危機的で私たちは侵略撃退のために(弾薬が)足りないと言うことはできません。私たちには侵略撃退の準備があります。しかし、弾薬が多ければ多いほど、より良くなるし、そのことは私たちのパートナーたちも知っています。そのことについては、私たちは今日もラムシュタイン会合で話し合いました。

ウクライナには弾薬の共同製造を行う準備がある

ウクライナ領内での弾薬製造についても協議しましたか。

その話は、各パートナー国が製造を始めなければなならない、という話の一環として行われました。その話は、確か、第2回か第3回のラムシュタイン会合時から話されています。私たちは、私たちの産業が、民間のものも国営のものの、一緒になって、パートナーシップで製造を行う準備があると話しています。つまり、それはもう、私たちにとっては新しい話ではなく、いくつかの個別のプロジェクトを議論するレベルになっているものです。

防空体制は常に成長している

統合防空体制を構築するのには、私たちにはあとどれだけの時間が必要ですか。

「どれだけの時間」というような確実な返事は、おそらく、私はしません。なぜなら、それは常に成長するものだからです。そのことはパートナーたちも知っています。彼らのスピーチは、私によるそれ(防空)が第1の優先課題だというスピーチへの呼応でした。私たちは今日、そのことについてさらに話したし、いくつかの国は、私たちの防空・ミサイル防衛の強化の決定を発表します。

それらの国はすでに公にそのこと(編集注:さらなる防空システム提供)について話しています。すでにウクライナにとって非常にありがたいニュースが発表されている。その支援、そのネットワークは、増えていきます。それが多くの町の上空を封鎖することを可能にします。しかし、それは徐々に行われることです。

忘れないでおきたいのが、私たちが手に入れることになるレーダーもまた、今日や明日に届けられるものではなく、春に届くものだということです。概算で、5月を含む、春になります。その時にはもう、敵のイラン製無人機や巡航・弾道ミサイルとどのように戦うのかにつき、大体安定して理解できている頃です。しかし、私たちの空軍はもう十分に効果的に活動しているのは、あなた方も目にしているでしょう。

パートナー国は「キーウ安全保障盟約」案のことを把握している

あなたは、パートナーたちからキーウ安全保障イニシアティブ(編集注:キーウ安全保障盟約案)への支持を感じましたか。

キーウ安全保障イニシアティブのことは、彼らは把握しており、知っています。しかし、それはもう少し高い政治レベルの議題です。私たちは、それについてはイェンス・ストルテンベルグ氏(NATO事務総長)との会合時に話すつもりです。今日はNATO加盟国の閣僚級会合が開催されます。

しかし、ラムシュタイン会合では、私たちは政治的なことではなく、実践的なことについてより多く話しました。武器や、弾薬製造、体系的な供給、私たちの軍人の訓練、私たちの被占領地の解放への準備についてです。

反クレムリン連合は54か国だが、クレムリン周辺には小童もいる

最後の質問は、少し意外かもしれません。ハンガリーのシーヤールトー外相は、ミンスク訪問時、ウクライナのために、どのような平和を模索したのでしょう。

私にとってもそれは興味深い質問です。今日はもう54か国の代表者が(ラムシュタイン会合の)テーブルについていましたが、反クレムリン連合が拡大している時、同時に、何らかの小童(こわっぱ)が、クレムリンの周辺で何らかの利益を見つけようとしているわけです。残念ながら、彼らのところには、パラレルワールドが広がっているのでしょう。

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