ウクライナ世界遺産前の広場でドリフト走行 文化相が強く批判

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トカチェンコ文化情報政策相は、キーウ(キエフ)市内のユネスコ世界遺産リストに加わる聖ソフィア大聖堂前の広場(ソフィア広場)にて、広告撮影のためにドリフト走行が行われたことにつき、詳細な調査を行うよう警察と市行政府に要請した。

トカチェンコ大臣がテレグラム・チャンネルに書き込んだ

トカチェンコ氏は、「多くの人が、ソフィア広場のボフダン・フメリニツィキー像周りでの異常な走行の動画を見ただろう。ユネスコに認められた緩衝地帯においてあのようなドリフト走行を行うことを、世界で誰が認めるだろうか。想像さえしようと思わない。問題は、石畳が汚されたことにあるのではない(石畳は、幸いなことにすでに洗浄が行われている)。問題は、むしろ、第一に、私たちの文化に対するおぞましく、不適切な姿勢にある。そして第二に、周りの人への安全に対する姿勢だ。第三には、ウクライナの法律に対する姿勢だ。なぜなら、私たちの省も、保護区『ソフィア・キーウ』も許可を出していないからだ。例えば、バチカンのサン・ピエトロ広場で同様のことが起こることを想像してみて欲しい。あるいは、パリのノートルダム宮殿の前でも良い。運転した者も宣伝動画の企画者も皆が罰せられる、あるいは罰金を支払うことになると確信している」と書き込んだ。

写真:キーウ市行政府

同氏は、国家警察とキーウ市行政府に対して、本件調査を行うように要請したと伝えた。また同省もどうして本件が生じたかについて調べると指摘した。

これに先立ち、キーウ市行政府が8月10日朝、市内の歴史地区であるソフィア広場にて、歩行者用の空間で車両を用いたドリフト走行の宣伝用動画撮影が行われたと報告していた。行政府は、市はそのような撮影の許可は与えていないと伝えていた。

その後、市内の治安機関が本件につき刑事捜査を開始している。

一方、Red Bull UA社は、インスタグラムがアカウントにて、ソフィア広場での撮影の様子の写真を公開している。写真には、ドリフト走行を行った車両の中に、歌手のアリョーナ・アリョーナさんとウクライナのドリフト走行のチャンピオンであるオレクサンドル・フリンチューク氏と、さらに世界のドリフト走行のスターとして知られるコノー・シャナハンと見られる人物姿が写っている。

写真:Red Bull UA(インスタグラム)