クリミア政治囚への違法判決 ウクライナ外務省、ロシアに抗議

ウクライナ外務省は、3日、ロシアの裁判所が被占領下クリミア在住ウクライナ国民のオレフ・プリホジコ氏に対して5年間の禁固刑を言い渡したことに抗議するコメントを発出した。

3日、ウクライナ外務省ウェブサイトにコメントが掲載された

外務省は、オレフ・プリホジコ氏の事件は政治的動機のあらゆる兆候があると指摘し、同氏の弁護士が繰り返し「裁判所」に対して、捜査時に多くの手続き違反があったこと、弁護側が提出した被告の無罪を示す証拠が「裁判官」により一切受け入れられなかったことを何度も指摘していることを喚起した。

エミネ・ジャパロヴァ外務第一次官は、「今日の判決は、クリミア占領に反対するもの全員に対する体系的な脅迫政策のさらなる発露である」とと指摘した。

外務省は、ロシア連邦は、今回の不当な判決を無効化し、プリホジコ氏はじめ、同国が違法に拘束するすべてのウクライナ国民を解放しなければならないと強調した。

またコメントには、国際社会に対しては、ロシアの行動を非難するとともに、被占領地における国際法違反をやめるよう要求することを呼びかけている。

これに先立ち、3日、ロシア連邦ロストフ・ナ・ドヌー市南部軍管区裁判所にて、クリミアの活動家オレフ・プロホジコ氏に対して、禁錮5年と罰金11万ルーブルの実刑判決が言い渡されていた

プリホジコ氏は、2019年10月10日に一時的被占領下クリミアにて、ロシア占領政権の治安機関に国際法規範に拘束され、国際法規範に違反する形で、被占領地外のロシア連邦ロストフ・ナ・ドヌーに移送されていた。

捏造された罪状は、「テロ活動の準備、爆発物の作成と違法保管」。