活動家への有罪判決受け、各地で大型抗議

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23日、キーウ(キエフ)市はじめ、ウクライナ各地にて、同日のオデーサ市地区裁判所における活動家セルヒー・ステルネンコ氏に対する有罪判決を不当とみなす市民による大型抗議が実施された。キーウでは、大統領府前にて参加者と警察官の衝突が生じた。

ウクルインフォルムの記者が伝えた。

キーウの抗議集会には、1000名以上が参加。参加者たちは、「政治囚に自由を」「恥を知れ」「アヴァコウ(編集注:内務相)は悪魔だ」「ステルネンコに自由を」などと叫んだ。また、ウクライナ国家が斉唱された。

大統領府前では、抗議者と治安機関の間での衝突も発生。抗議者は、発煙筒を点火した他、爆竹音も聞こえた。抗議者の中には攻撃的になっている者も見られた。

キーウの大統領府前の抗議の様子 写真:ヘンナジー・ミンチェンコ/ウクルインフォルム

警察官は、200名以上で、その数は徐々に増加した。

これらの衝突により、警察側は27名の警察官が負傷したと発表。また、17名の活動家を拘束したと伝えた。

赤十字は、ラジオ・スヴォボーダ通信に対し、10名以上が負傷したと伝えた。

その他、リヴィウ市、オデーサ市、チェルニウツィー市、ウジホロド市でもステルネンコ市への判決に抗議する集会が開催された。

リヴィウでは、「今日は彼(ステルネンコ)、明日は我が身」と題したステルネンコ氏支持集会が市場広場にて開催され、数百人の市民が参加した。

リヴィウでの抗議集会の様子 写真:マルキヤン・リセイコ/ウクルインフォルム

オデーサでは、「ステルネンコ氏に自由を!」と題された抗議集会に100名以上の市民が集まり、ステルネンコ氏解放を求めた他、政権に対して裁判改革・制度改革を要求した。

オデーサの抗議集会の様子 写真:ドゥムスカヤ・ネット

これに先立ち、オデーサ市プリモルシキー地区裁判所は23日、元右派セクター・オデーサ支部代表のセルヒー・ステルネンコ氏に関する誘拐事件の裁判につき、同氏に7年3か月の禁錮と資産半分の接収という有罪判決を言い渡していた

ステルネンコ氏は、同捜査・判決を政治的動機にもとづいたものだと批判している。同氏弁護士は、速やかに控訴を行うと述べている。