被占領下クリミアで水不足 複数自治体で計画断水

9月7日からロシアが占領するウクライナ南部クリミアのシンフェローポリ市、シンフェローポリ地区、バフチサライ地区にて、干ばつによる水不足を受け、計画断水が始まる。

ニュースサイト「真実のクリミア」がクリミアのロシア占領政権の情報をもとに報じた

報道には、住民への飲料水の供給が時間によって制限されるとあり、例えばシンフェローポリ市では、水道水が使えるのは、朝の6時から9時までと、夕方の18時から21時までに限定されると書かれている。

シンフェローポリ市の「自治体」は、今回の第3回計画断水では、同市の水の一日の使用量は16万立方メートルから10万立方メートルまで減らさないといけないと伝えているという。

なお、シンフェローポリ市、シンフェローポリ地区、バフチサライ地区では、8月24日に1回目の計画断水が始まった。9月2日からは2回目の断水が行われた。

クリミア占領政府は、クリミア半島の水供給につき「最悪のシナリオ」に向けた準備をしていると伝え、ロシアのコントロールするセルゲイ・アクショーノフ「クリミア首長」は、2020年は過去150年で最大の干ばつとなっていると発言した。

なお、ウクライナ政権は、これまで繰り返し、大陸側から被占領下クリミアへの水の供給は、脱占領後にのみ再開すると発表している。

クリミア占領前は、クリミア半島の水需要の最大85%が大陸側ウクライナから南クリミア水路を通じて供給されていた。この供給は、ロシアがクリミアを2014年に占領した後に停止されている。