ロシアは国連監視団のクリミア・アクセスを拒否し続けている=国連人権監視団団長

ロシア連邦は、国連ウクライナ人権監視団のクリミアへのアクセスを拒否し続けている。この拒否は、国連総会決議への違反である。

13日、フィオナ・フレイザー国連ウクライナ人権監視団団長が2019年2月16日から5月15日までの期間の人権状況監視報告を行った際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

フレイザー団長は、「クリミアの占領国家であるロシア連邦が、国連ウクライナ人権監視団のクリミア半島へのアクセスを拒否し続けている。この拒否により、ロシア連邦は、国連総会決議に違反している」と発言した。

同団長は、「ロシア連邦は、占領当初からクリミアに自国の法律を適用してきた」とし、「これは国際人道法への違反であり、その毎日の違反が、クリミア半島の住民全体に影響を及ぼしている」と説明した。

同団長は、「ロシア連邦は、クリミア住民へロシア国籍を強要した。ロシア連邦は、同国の移民法を守らないウクライナ国民をクリミアから強制移住させた。ロシア連邦は、囚人をクリミアからロシア連邦領へ移送した。クリミア占領を非難する人々、親ウクライナ的活動家等は、脅迫、迫害、拘束に遭っている。特に、クリミア・タタール人が自宅や宗教施設への襲撃の被害に遭っている。この襲撃の多くは、住民の逮捕へと繋がっている」と指摘した。

なお、この国連ウクライナ人権監視団は、2014年3月に活動を開始。キーウ(キエフ)、ドネツィク、ドニプロ、ハルキウ、クラマトルシク、オデーサにオフィスを有し、クリミアや、コンタクト・ラインの両側を含む、紛争の被害を受ける全ての地域を監視対象としている。