ロシアの人権保護団体「メモリアル」、同国で拘束される24名のクリミア・タタール人を政治囚と認定

ロシアの人権保護センター「メモリアル」は、本年3月末に被占領下クリミアで拘束された24名のクリミア・タタール人は政治囚であると発表した。

21日、同団体のウェブサイトにて発表された。

発表には、「人権保護センター『メモリアル』は、『政治囚』の概念認定に関する国際指針にのっとり、以下の人物を政治囚とみなす」と書かれており、ルスラン・スレイマノフ、アリム・ケリモフ、ルステム・シェイハリイェフ、メジト・アブドゥラフマノフ、ヤシャル・ムエジノフ、ビリャル・アジロフ、ジェミリ・ハファロフ、リザ・イゼトフ、イゼト・アブドゥライェフ、アサン・ヤニコフ、シャバン・ウメロフ、メジト・アブドラフマノフ、トフィク・アブドゥルハジイェフ、セイトヴェリ・セイトナブジイェフ、ルステム・セイトハリロフ、アキム・ベキロフ、ファルホド・バザロフ、セルヴェル・ハジイェフ、セイラン・ムルタザ、エルファン・オスマノフ、オスマン・アリフメメトフ、レムジ・ベキロフ、ウラドレン・アブドゥルカディロフ、ライム・アイヴァゾフの24名のクリミア・タタール人の名前が挙げられている。

同センターは、これら24名のクリミア・タタール人は「ヒズブット=タフリール」への参加という無根拠な断罪をもと拘束・逮捕されており、クリミア半島における市民の連帯と市民活動に対する抑圧行為だと強調している。

同センターは、「今回、弾圧は、単に一般のイスラム教徒やクリミア・タタール人に向けられているだけではなく、クリミアでのロシア政権の政治的弾圧へ平和的に抵抗する人々に対しての弾圧である」と説明した。

その上で、「メモリアル」は、速やかにこの24名のクリミア・タタール人活動家を解放するよう、そして彼らに対する刑事追訴を止めるよう要求した。

これまでの報道にあるように、本年3月27、28日、被占領下クリミアでは、ロシアの治安機関が大規模な家宅捜索を行い、クリミア・タタール人を拘束。その多くが、「クリミアの連帯」の活動家であった。現時点で、24名の活動家が逮捕され、クリミアからロシア領ロストフ・ナ・ドヌー市に移送され、ロストフ州の複数の拘置所にて拘禁されている。