キーウで「女性の行進」開催 セクシズムや暴力に反対表明

キーウ(キエフ)市の中心部で、3月8日の国際女性デーに合わせた「女性の行進」が行われた。スローガンは「連帯と多様性 皆で暴力に反対しよう!」

ウクルインフォルムの記者が伝えた。

参加者は、まずミハイリウシキー広場に集まった。行進の運営者は、行進冒頭に「私たちは、社会における女性の声と可視化を強めるという共通の目的のために連帯している。私たちは、女性への見下し、敬意の欠如、セクシズム、性的対象化、暴力にこれ以上耐えることはない。これは、政権幹部、マスメディア、社会で幅広く聞かれるような『女性の問題』ではない。私たちが求めていることは、人権と不可分の権利である」と強調した。

彼らが掲げるプラカートには、「すべての場所に女性の居場所を」「我々は『護り手(ベレヒーニャ)』ではない」「女性は商品ではない」「女性は人間であり、孵卵器(ふらんき)ではない」「女性はお姫様ではないし、男性はATMではない」などと書かれている。参加者の中には、マーティン・ハグストローム在ウクライナ・スウェーデン大使の姿も見られた。

行進参加者は、ジェンダーの平等、トランス・ジェンダー・コミュニティの権利への注意を向けるとともに、ウクライナの女性に対する暴力やDVの予防と撲滅に関する「イスタンブル条約」の批准を呼びかけた。

行進を運営したのは、市民団体「Insight LGBTQ NGO」と「ウクライナ女性基金」。

行進には、コミュニケーション警察、爆発技術局職員、救急車3台、交通警察、騎馬警察が並行して進んだ。その周りには、国家警護隊が警備を行なった。

行進開始の段階で、治安部隊は、行進に反対し、挑発を行い、イベント参加者の所有物を壊そうとした複数の過激な人物を拘束した。

行進への反対に現れたのは、数十人の右派過激派で、大公オリハ像の前で集会を開催した。彼らは「レズビアン分離主義に反対」と書かれたプラカートを掲げた。彼らの周りも国家警護隊が囲んだ。

その後の警察の発表では、警察は行進反対集会の参加者を3名拘束、連行したとのこと。

女性の行進参加者は、ポシュトーヴァ広場へ進み、「女性の権利は、人間の権利」、「教会やファッションは、自由ではない」、「台所やファッションは、自由ではない」などとスローガンを叫んだ。