OSCE、ウクライナ政権に対し、記者の情報源を秘匿する権利を尊重するよう呼びかけ

アルレム・デジール欧州安全保障協力機構(OSCE)メディアの自由担当代表は、ウクライナ政権に対し、ジャーナリストが情報源を秘匿する権利を尊重するよう呼びかけた。

20日、OSCEの公式ウェブサイトに掲載された。

デジール代表は、キーウ(キエフ)市ぺチェルシキー地区裁判所が、検事総局にウクライナの雑誌「新時代(ノーヴォエ・ヴレーミャ)」の記者の情報にアクセスする権利を付与する決定を下したことにつき、「ジャーナリストの秘匿情報源を保護することは、報道の自由と調査報道にとって重要なものである。私は、政権に対し、特にジャーナリストが社会の利益に関する問題について報じる場合、この秘匿権を尊重するよう呼びかける」と発言した。

本件は、2月4日、キーウ市ぺチェルシキー地区裁判所のヴォロディーミル・カラバン裁判官が、検事総局に対して、雑誌「新時代(ノーヴォエ・ヴレーミャ)」の内部文書と同誌記者のイヴァン・ヴェルステュークが同誌の電子メール・アドレスへ送った全てのメール等ファイルへのアクセス権限を与えていた問題に関係する。雑誌「新時代」は、2月13日に同決定を知ったと発表していた。ヴェルステューク記者は、防衛分野の国家調達における汚職をはじめ、話題となる調査報道を行ってきた記者である。