商品名「コニャック」が使えなくなる 「カンヌーク」、「ウクラニャク」…代替案は32

EUとの連合協定により、ウクライナは、フランスの地名から来ているお酒の名称「コニャック」という地理的表示をウクライナ国内産商品に使うことを2026年までにやめなければならず、それまでに新しい名前を採用する必要がある。

2日、「ウクライナ地理的表示」プロジェクトが報告した。

同プロジェクトは、コニャックという商品名に関し、「EUとの連合協定によれば、ウクライナは、2026年から、保護された地理的表示の国内生産品に使用することを止めることが義務づけられている。あなたは、下記に提示された名前のうち、どれが『コニャック』の代わりになると思いますか?」として、読者投票調査をしている。

提案されている名前は、32個。その中には、モルドバの有名ブランデーがコウノトリの名前を採用していることに習って考案されたコウノトリの一種の「ハイステル」や、「ウクライナのコニャック製造者によって作られた国内産高品質アルコール飲料」の頭文字をとり「カンヌーク」(「コニャック」に響きが似ているため)、また、お酒がこはく色をしていることから、こはくを意味する「ブルシュティン」、あるいはそれを少し変化させた「ブルシュティーノク」、「ブルシュティニャク」、さらには、「ウクライナ」と「コニャック」をくっつけた名前「ウクルニャク」、「ウクラニャク」などというのも挙げられている。

投票運営者は、コニャックに代わる新しい名前の考案には、お酒の製造業者、流通業者、飲食店運営者、行政関係者、関連組織、教育・学術関係者、マーケティング専門家、ソムリエ、さらには言語学者にまで参加してもらったことを強調した。

「議論の際、新しい名前の基準として、オリジナリティ、適切さ、言葉としての響きとしてのよさ(特に他の言語での響きも考慮)が特に指摘されましたが、同時に、シンプルさや覚えやすさも重視されました。今回の投票までの選考過程では、当初150以上の新しい名前の提案がありました。その中から、最も支持されたものをリストに載せ、今回皆さんに投票してもらっています」と説明した。

地理的表示の商品とは、その商品が高品質で、その土地で長い伝統を有す製法で作られたことを証明するものであり、これにより、その商品が世界での評価を維持することに繋がっている。フランスのコニャックの他、シャンパンや、パルメザン・チーズなどが該当する。

なお、ウクライナ・EU連合協定は、ウクライナとEU各国での批准を経て、2017年9月1日に発効している。