被占領地・IDP省:クリミア「チタン」工場付近の調査で化学製品の流入が判明

6日、一時的被占領地・IDP問題省公式ウェブサイトは、ヴァディム・チェルニシュ同省大臣の発言を公表した。

チェルニシュ被占領地・IDP相は、「(ウクライナ南部)ヘルソン州側の(クリミアとの)行政境界線付近、関連委員会が工場近くのプレブラジェンカ村で数度の調査を実施。最初の水質調査の結果が昨日出た。その結果によると、酸素消費量の数値が通常の6倍となっていた。これの意味することは、汚染物質が水に激しく流れ込んだということである」と発言した。

チェルニシュ大臣は、被占領地の児童には屋外の風から呼吸器障害の兆候が生じていると指摘した。

「空気の分析の結果から、私たちは、流入したのは二酸化硫黄であろうと考えている。これは、被占領下クリミア(北部)のアルミャンシク市とその周辺でで観察された様々な物品・乗り物の変色や劣化からも部分的に説明できる」と同大臣は指摘した。

また、チェルニシュ大臣は、クリミアのこの「チタン」工場の状況とチェルノブイリ原発事故は比較しえないと述べ、「この工場は化学工場で、その廃棄物は放射線を発するものではないことを強調したい。この工場が危ないのは、危険物を製造しているからで、常に観察することが必要である。爆発の原因は、諜報関係庁が調べるべきである。私たちは、まず、製造の技術プロセスと廃棄物の扱いが正しくなかったのだろうと考えている」と発言した。

また、同大臣は、ロシア占領政権は、本件の実態を住民や国際社会から隠しているし、もちろんウクライナにも伝えていないと強調し、「このことが私たちを心配させている。もしかしたら、これは複合的な問題かもしれない。占領政権は機材の状況を発表できるはずなのだが、このような情報は市民にもウクライナにも与えられていない」と述べた。

同大臣は、ヘルソン州の住民に対して、状況はコントロール下にあり、同州住民の避難や健康のための特別な処置が必要となるような脅威はないと断言した。

9月4日、ロシアのマスメディアは、工場「チタン」の活動を2週間停止する決定が下されたと報じていた。アルミャンスク市の児童は、療養所へ移動させられた。アルミャンスク市では、不明な毒物の流出があったと言われていた。