ウクライナは協議にて欧州と一緒の方がより強くなる=EU上級代表
欧州連合(EU)のカラス外務・安全保障政策担当上級代表は1日、前日米国で行われたウクライナ・米国間協議について「困難だが生産的だった」と形容しつつも、欧州が参加していたら、ウクライナは協議にてより強かっただろうと指摘した。
カラスEU上級代表がブリュッセルでのEU外務理事会の会合前に記者団に向けて発言した。ウクルインフォルム特派員が伝えた。
カラス氏は、前日のウクライナ・米国間協議を「困難だが生産的だった」と形容した。その際同氏は、ウクライナの国防相と外相が、フロリダでの同協議の結果について欧州の同僚たちに報告すると指摘した。
米国人はウクライナのために良い解決策を見つけると思うかという質問を受けると、カラス氏は、ウクライナ人がそれらの協議に単独で臨んでいると言及した。その際同氏は、「もし彼らが欧州と一緒だったら、彼らは間違いなく(今より)はるかに強かっただろう。しかし、私はウクライナ人が自分のためにやり抜けると信じている」と強調した。
また同氏は、1日の会合で、EUの閣僚たちはウクライナへのさらなる支援と、欧州自らの防衛能力の強化という2つの問題に注力していくと述べた。
同氏はそして、「ロシアが平和を望んでいないことは明らかである。そのため、私たちはこの極めて困難な時期に、ウクライナに自立する準備が生じるように、同国をできる限り強くしなければならない」と述べ、今週が「外交にとって決定的な週」となるかもしれないと強調した。
その他同氏は、ウクライナの交渉上の立場を強化するために、欧州は2つのことができると述べ、その1つは、対露制裁と「ロシアが非常に恐れている」ウクライナへの賠償信用貸付を通じて、ロシアへの圧力を強めることだと指摘した。もう1つとして、ウクライナに軍事、財政、人道支援を提供していくことも重要だと述べた。
記者から、ベルギーが依然としてウクライナへの賠償信用貸付に同意していないのかという質問を受けると、カラス氏は、ベルギーにはリスクについて懸念を抱く権利があるとしつつ、「しかし、他の全加盟国がそれらのリスクをベルギーと共有する準備があることを表明している」と指摘した。
同氏はそして、「私たちはそのことを議論している。既に述べたように、私たちはウクライナへの資金提供に関する結果を出さずに、12月の理事会会合を終えることはない」と強調した。