G7大使、ウクライナの汚職捜査機関を対象とする捜査に「深刻な懸念」表明

G7大使ウクライナ・サポート・グループは21日、ウクライナ保安庁(SBU)が政権高官の汚職犯罪に特化した法執行機関「国家汚職対策局(NABU)」を対象として、ロシアとの繋がりに関する捜査を発表したことにつき、深刻な懸念を表明した。

G7大使グループがXアカウントにメッセージを掲載した

大使たちは、G7は同日のNABUの複数職員に対する犯罪容疑の捜査を含め、NABUの情勢を注意深く追っていると伝えた。

そして大使たちは、「私たちは、今日NABUと会合を開いたが、私たちには深刻な懸念があり、私たちは政府トップとこの情勢を協議しようと思っている」と表明した。

大使たちはさらに、「私たち皆が透明で独立した機構、グッドガバナンスを支持することへの共通のコミットメントを有している」とし、ウクライナにおいて汚職と一緒に闘うパートナーシップを重んじている」と強調した。

また、マテルノヴァ駐ウクライナ欧州連合(EU)大使は、Xアカウントにて、「現在、敵に勝利するために必要な支援を維持するために、かつてないほどに、改革の成果を維持することが重要だ」と指摘した

同時に大使は、ウクライナはこれまで、とりわけ、ロシアの侵略に対する自衛を行う戦時下で、改革で甚大な進展を達成してきたともコメントしている。

これに先立ち、SBU関係者が同日、SBUと検事総局は、NABUへの「ロシアの影響力を排除」する特殊作戦を実施していると伝えていた。またSBUは、現職最高会議(国会)議員であるフェージル・フリステンコ氏に、国家反逆罪の容疑を通知したとも発表していた。SBUは、フリステンコ氏はロシア連邦保安庁(FSB)のトップエージェントだと主張している。

同時に、特別汚職対策検察(SAP)は21日、ウクライナの保安庁(SBU)がSAPのもとで、国家機密法遵守の調査を行ったと報告した。SAPは、今回の措置は、現在NABUとSAPが捜査している多くの刑事事件における秘密裏の捜査活動に関する情報の漏洩に繋がるおそれがあるとの見方を示している

SBUは、SAPの家宅捜査時に、SBU職員が秘密の捜査情報にアクセスしたとする指摘を否定。NABUもまた、SBUによる主張に反論している