ウクライナ外務省、対アフリカ諸国対話戦略を策定中

ウクライナのジェパル(ジャパロヴァ)外務第一次官は、ウクライナ外務省はアフリカの国々に新たな大使館や通商代表部を開設し、またロシアのナラティブと対抗することを目的に、文化外交を展開していく予定だと発言した。

23日、ジェパル外務第一次官がウクルインフォルムの記者に伝えた。

ジェパル氏は、「アジア、ラテンアメリカ、アフリカが入るグローバルサウスは、ウクライナ外交にとっての優先地域とすることをウクライナ大統領が定めた。今日、最も大きな注目はアフリカに向けられている。アフリカでは、新しい(ウクライナの)大使館や通商代表部の開設が予定されており、公式な外交や経済だけでなく、パブリックディプロマシーを通じた活発な仕事が展開されていく」と発言した。

また同氏は、ウクライナ外務省史上はじめて、アフリカの国々との対話戦略が策定されているとし、そのために最近外務省はウクライナに関するナラティブの分析を行ったと指摘した。同氏は、アフリカの国々には「白人が黒人を指導してはいけない、それは植民地文化だ」という見方や、「アフリカでジェノサイドや戦争があった時には、世界はあまり気にかけなかった。どうして現在、アフリカの人々が欧州大陸の問題を懸念しなければならないのか?」といった見方が広まっているとしつつ、「さらにはロシアのプロパガンダも活発に活動している。ロシアはそのために多大なリソースを割いており、『ナチス・キーウのジェノサイド犯罪』といったプロパガンダを流している。なぜなら、ジェノサイドのテーマはアフリカの国々の国民にとって、痛みを感じさせ、身近なものだからだ」と説明した。

アフリカの国々のこのような状況を受けて、同氏は、現在ウクライナ外交は、ウクライナの新しいイメージを形成し、ロシアのプロパガンダに対抗するべく、アフリカにおけるウクライナのプレゼンスの拡大を望んでいると指摘した。

また同氏は、文化プロジェクトもまた情報面での闘いに役に立つとし、「文化は民族の話す言葉であり、自らを外に示すものである。私たちには、本のイニシアティブから、フェイスティバル、即売イベント、映画まで、文化外交プロジェクトが何千とある」と強調した。