ウクライナ大統領府長官、日本大使にG7による「平和の公式」支持への期待を伝達

ウクライナのイェルマーク大統領府長官は4日、松田駐ウクライナ日本大使と会談し、ウクライナはG7がゼレンシキー宇大統領の提案した10項目の「平和の公式」を支持することを期待していると伝えた。

ウクライナ大統領府がイェルマーク大統領府長官と松田日本大使の会談につき公表した

発表によれば、イェルマーク氏は、松田大使に対して、日本が2023年のG7議長国としての活動を始めたことを歓迎し、G7参加国との活発な協力の継続への期待を示した。

同氏はまた、「ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領とG7参加国・政府のトップとの定期的な対話は、G7がロシアの侵略と抵抗する上での国際社会による調整された努力の最も公開的なメカニズムの1つであることを示している。私たちは、敵に対する私たちの共通の勝利を近づける、この協力の新たな結果を期待している」と発言した。

同氏はまた、ウクライナは、ゼレンシキー大統領がインドネシアでのG20首脳会談の際に発表した10項目からなる「平和の公式」をG7が支持することを期待していると強調し、さらにG7参加国がその「平和の公式」の項目の履行を主導することを提案した。

加えて同氏は、日本に対して、ウクライナとの連帯につき謝意を伝えた。同氏は、ゼレンシキー大統領が岸田日本首相に対してウクライナを訪問するよう招待したことも喚起した。

松田大使は、ウクライナに対して、日本がウクライナの主権と領土一体性を支持しているという立場は不変であり、G7議長を担う際にウクライナ支援提供を優先課題としていると明言した。

なお、ゼレンシキー宇大統領は2022年11月15日、G20首脳へ向けたビデオ演説を行った際に、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結に向けた10項目からなる「平和の公式」を提案していた

その際、ゼレンシキー大統領が平和実現のために履行が必要だと指摘した10の項目は以下のとおり。

1.放射線・核の安全

2.食糧安全保障

3.エネルギー安全保障

4.全ての被拘束者と追放された人々の解放

5.国連憲章の履行とウクライナの領土一体性と世界の秩序の回復

6.ロシア軍の撤退と戦闘の停止

7.正義の回復

8.環境破壊行為対策

9.エスカレーションの防止

10.戦争終結の確認

さらに、12月18日、ゼレンシキー大統領は、ウクライナが提案している「グローバル平和の公式サミット」を今年の冬の開催を主導すると発表している