ゼレンシキー宇大統領、前大統領への容疑伝達につき「国内情勢に影響があるとは思わない」

ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、ポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首)に国家反逆罪などの容疑が伝達されたことにつき、それが国内情勢に影響を及ぼすとは思わないとの考えを示した。

ゼレンシキー大統領がイヴァノ=フランキウシク州フータ村での記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

大統領は、ポロシェンコ氏に容疑が伝達されたことに関する質問につき、「私は、それについてこう考えている。第一に、それ(容疑文)に何が記述されているか。それを書くのは、法執行機関だ。私は、それが私たちの国の国内情勢に影響を及ぼすとは思わない」と回答した。

同時に同氏は、国内情勢に影響を与えているのは、資金を持つグループだと述べ、「彼(編集注:ポロシェンコ氏)はその資金グループの一つである。私たちが理解するところでは、彼らは人々を運んでいる。私たちはそれを見ている。オープンな情報であり、嘘ではない。色々な州から人を運んでいる。彼を支持したい人がいて、この困難な時期に多くの人に『可能性』が渡されている。人々は小銭を稼ぎたがっているのだ(編集注:人々にお金を渡して、その人々を地方からキーウ市へ運んでいることをほのめかす発言)。ある者はそうやってやってきているし、ある者は自分の意志で来ているのだろう」と発言した。

また同氏は、捜査は法執行機関と裁判所が扱うものだとし、「私は、人々は何が起きているか理解していると思っている。私は、人々は、ある人の正体を理解し、テレビがどう機能し、報道機関や『通り』(編集中:『抗議集会』を意味する)がどのように機能しているか後に理解すると思う。私たちは全て見ている。少なくとも、私たちの国は盲目ではなく、確実に一歩一歩解明していると言うことができる」と発言した。

これに先立ち、ウクライナの国家捜査局は20日、ペトロ・ポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首)に、国家反逆罪とテロ組織活動支援の容疑を伝達したと発表していた。

ポロシェンコ陣営は、同捜査は「フェイク」であり、野党への迫害だとコメントしている。ポロシェンコ氏本人は、現在国外に滞在している。

写真:大統領府