ロシアはまず問題を生み出して、その後その解決のために妥協を要求する=OSCEウクライナ代表

17日、欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会会合にて、ツィンバリュク・ウクライナ代表は、ロシアはまず問題を作り出し、それからその問題の解決のために、最後通牒の形で要求を突きつける、それがロシアのアプローチだ、と説明した。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ツィンバリュク氏は、「ロシアはまず、クリミアとドンバスを占領した。その占領はすでに約8年続いている。それから、同国は賭け金を引き上げ、さらに血塗られた侵攻でもって脅迫している。そうして、自らにとっての安全保障を要求しているのだ。ロシアの嘘と最後通牒はそういうものである。ロシアは、問題を作ってから、他者に対してその問題の解決のための妥協を呼びかけているのだ」と発言した。

同氏は、ウクライナやその他の国の軍事的中立の保証は「プーチンの食欲を抑えることは一切ないし、むしろ反対に、その食欲は増すばかりである」と指摘し、具体的に、2014年の時点で非軍事同盟化政策を取っていたウクライナに対してロシアが侵攻してきたことを喚起し、「今となっては、それ(軍事中立化)が侵攻を止めることなど想像しがたい」と強調した。

さらに同氏は、「もしロシア側が欧州の安全保障に真剣に向き合うのであれば、ロシアは地域における侵略の賠償、補償、回復、侵略を繰り返さないことの保証について話すべきである」と指摘しつつ、実際には、「(ウクライナ周辺に集結している)ロシア軍の撤退は見られず、むしろウクライナを破滅させるという脅迫を伴う敵対的レトリックが続いている」と説明した。

その上で同氏は、「ウクライナは一切の攻撃を予定しておらず、ロシア・ウクライナ紛争の平和的解決にコミットし続けていることを改めて明言させて欲しい」と強調した。