「紛争の当事者はウクライナとロシア」=フォンデアライエン欧州委員長

フォンデアライエン欧州委員長は15日、ロシア・ウクライナ武力紛争解決協議を扱う独仏宇露4国からなる「ノルマンディ・フォーマット」では、ドイツとフランスが調整役・監視役を担っているのであり、紛争の当事者はウクライナとロシアであると発言した。

フォンデアライエン氏がブリュッセルで開催された東方パートナーシップ首脳会談後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

記者から、ロシア連邦がウクライナに対して再侵攻した場合、EUはロシアとどのような協議フォーマットを選ぶのかと尋ねると、フォンデアライエン氏は「協議フォーマットは非常にはっきりしている。ロシアによるクリミア併合後、ノルマンディ・フォーマットが作られた。同フォーマットでは、ドイツとフランスが調整者と監視者であり、紛争の当事者はウクライナとロシアだ。私たちは、そのフォーマットで作業をしている。私は、それがこの紛争にとって必要なフォーマットだと思っている」と発言した。

さらに同氏は、今年の夏、欧州委員会は欧州理事会から、ロシアがウクライナに更に侵攻した場合の複数の行動案を作成するという課題を出されたとし、その「宿題」はもう済んでおり、EUはロシアの攻撃的行動への対応の準備があると発言した。

同氏は、「私たちの会合のテーマの一つは、ウクライナの東部国境沿いのロシア軍の集結に関する共同の懸念であった。私たちは、ロシアに対して、情勢沈静化を行い、いかなる攻撃的行動も控えるよう要請している。私たちは、ウクライナに対して、同国の主権と領土一体性への堅固なサポートを示した。ウクライナに対するいかなる更なる侵略にもEUが強固に対応することについては、一切の疑いもあってはならない」と強調した。

なお、15日、ブリュッセルにて、第6回東方パートナーシップ(EaP)首脳会談が開催され、EU首脳とEaP参加国中5か国(ウクライナ、ジョージア、モルドバ、アルメニア、アゼルバイジャン)の首脳が出席し、過去数年の総括を行い、今後の展望を決定した。

同首脳会談では共同宣言が採択されており、EaPに参加するウクライナ、ジョージア、モルドバ(連合トリオ)は同首脳会談の結果を歓迎する声明を発出している